FIBA女子バスケットボール ワールドカップ2018


【第15回】準々決勝、日本のライバルたちの戦いぶりは?地元スペインは大歓声に後押しされ4Qで爆発!

スペイン・テネリフェで開催中の『FIBA女子バスケットボール ワールドカップ2018』。日本は中国に6点差で敗れて惜しくも8強入りを逃したが、28日、勝ち残った8チームによる準々決勝が行われた。

第1試合のアメリカvs.ナイジェリア、第2試合のオーストラリアvs.中国は、それぞれアメリカとオーストラリアが大差を付けて快勝した。特にオーストラリアは、203cmの#8リズ・キャンベージが、中国の若きツインタワー、19歳の#14リ・ユエル(200cm)や18歳の#15ハン・シュ(205cm)を物ともせずに大暴れ。19分の出場で20得点を挙げ、チームに流れをもたらした。

キャンベージと聞いて、2年前のリオデジャネイロ・オリンピックで起きた“悪夢”のオーストラリア戦を思い出す日本のファンも少なくないかもしれない。日本の12点リードで第4Qに入りながら、結果的に37得点(第4Qだけで18得点)を挙げた彼女を止められず、悔しい逆転負けを喫した試合。あれから2年が経ち、今年27歳となった“渡嘉敷世代”のキャンベージ。今回の活躍ぶりを見ても、依然としてアジアの中で避けられない強敵として君臨し続けていると言えるだろう。

また、第3試合はベルギーvs.フランスのヨーロッパ対決。日本がグループリーグで延長戦の末に勝利したヨーロッパ3位のベルギーが、#55ジュリ・アルマンを起点に絶妙な連係プレーを見せ、同2位のフランスから大きな一勝を挙げた。ベルギーはグループリーグで同1位のスペインにも勝利しており、これでヨーロッパの“2強”を打ち破ってのベスト4進出となる。

そして第4試合、開催国スペインvs.カナダは、本日のメインゲーム。会場は3階席の上までぎっしりと人で埋まり、大歓声に包まれる中でのティップオフとなった。試合は前半を終えて29-27でスペインが僅かに2点リードし、その後も互角の展開。一方が少し抜け出してはもう一方が追い上げるという流れの奪い合いになり、結局47-50と、カナダの3点リードで最終Qに突入する。

だが、第4Qは様相がガラリと変わった。開始早々、#45アストゥ・エンドゥールの連続得点でスペインが逆転すると、会場は割れんばかりの大喝采。さらには#18ケラルト・カサスのバスケットカウント獲得も続き、たまらずカナダにタイムアウトを取らせた。その後も会場を味方に付けたスペインはディフェンスの手を緩めず、攻めては#10マルタ・シャルガイ、#5クリスティーナ・オウビニャらの外角シュートが気持ち良く決まる。対するカナダはこのQ、僅か3得点と失速。ベンチメンバーも含めて満遍なく活躍したスペインが68-53と突き放し、地元ファンの期待に応えて準決勝進出を決めた。

これで準決勝は、アメリカvs.ベルギー、オーストラリアvs.スペインというカードになった。アメリカとオーストラリアはここまで危なげなく勝ち進んできているが、一方のベルギー、スペインも強敵相手に大事な試合を制して勢いに乗っている。その勢いを次の試合につなげられれば、勝敗は全く読めないだろう。

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