FIBA女子バスケットボール ワールドカップ2018


【第1回】世界選手権からワールドカップに!女子日本代表は名称変更の記念大会でメダルを狙う!!

9月22日にスペイン(テネリフェ)で開幕する『FIBA女子バスケットボール・ワールドカップ2018』。

これは、これまで『FIBA女子世界選手権大会』という名称でオリンピックの中間の年に行われていたもので、サッカーでも親しまれている『ワールドカップ』という名称に変更することで、より“世界一決定戦”という意味合いが強くなったと言える。ちなみに、男子は前回の2014年スペイン開催大会からワールドカップという名称に変更されているが、女子は今回がワールドカップとしては第1回目。

その記念大会で、日本女子代表はメダル獲得のチャンスがあると言っていいのだが、その理由を解説する前に、まず、これまでの世界選手権(ワールドカップ)の歴史を簡単に振り返ってみたい。

第1回大会が行われたのは1953年。女子バスケットボールがオリンピックの正式種目になったのが1976年のモントリオール大会からということを考えると、女子バスケットボールの世界一決定戦の元祖はこのワールドカップと言うことができる。大会は1983年のブラジル大会までは不定期開催だったが、1986年のソビエト連邦(現ロシア)大会から現在のようにオリンピックの中間の年に行われるようになった。

出場できるのは各地区予選を勝ち抜いた14チーム(アメリカ地区3チーム+アフリカ地区2チーム+アジア地区4チーム+ヨーロッパ地区5チーム)+前回オリンピック優勝国+開催国の計16か国。これまでの優勝回数(全17回)を見ると、バスケットボール発祥の地・アメリカが9回とトップで、続いてソビエト連邦6回、オーストラリアとブラジルが1回ずつ。まだ4か国しか優勝トロフィーを獲得していないのだ。

試合方式は、まず16か国が4チームずつ4グループに分かれてリーグ戦(4チームによる総当り戦)を行い、各グループの上位3チームが決勝トーナメントへ。決勝トーナメントではまず2位通過、3位通過のチームが別グループのチームと2位×3位とで対戦する(1回戦)。その後、そのそこでの勝者が各グループ1位と準々決勝を戦い、4強入りを目指すということになる。単純な1位&2位通過チームによるトーナメント戦ではないということは、リーグ戦でアップセットされてもまだ挽回の余地があるということ。より真の実力が反映されるフォーマットと言っていいだろう。

そんなワールドカップに臨む女子日本代表は、昨年のアジアカップで優勝し、アジア地区を1位で通過。アジアカップではライバル中国を準決勝(74‐71)で、そして今回からアジア地区に参入することになったオーストラリア(以前はオセアニア地区)を決勝(74‐73)で退けての結果で、特に直近の世界選手権5大会で4度のメダル獲得の実績を持つオーストラリアを破ったことは、大きな自信となった。

その女子日本代表は、グループBでスペイン、プエルトリコ、ベルギーと対戦することが決まっている。9月2日にFIBAから発表されたパワーランキングでは日本が9位なのに対し、スペインが2位、ベルギーが6位、プエルトリコが12位となっているが、今の日本にはランキングに縛られない勢いがある。その意味でも、初戦での地元スペインとの一戦は、女子日本代表の大会全体を流れを決める重要な闘いとなる。

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