FIBA女子バスケットボール ワールドカップ2018


【第6回】日本の核弾頭はこの2人!遅咲きのシンデレラガール・水島沙紀とエリート街道を歩み続ける長岡萌映子

今大会、女子日本代表に勢いをもたらしてくれそうなのが、ともにトヨタ自動車に属する水島沙紀と長岡萌映子だ。

2人とも高校時代は日本一に輝くなど、10代の頃から日本のトップに位置してきたが、日本代表の経歴だけを見ると全く異なった歩みをしている。

桜花学園高で2年生の頃からスターターを担い、3年生のときには3冠を獲得した水島は、高校2年生のときにU18女子アジア選手権に出場。しかし以降は、日の丸を背負っての戦いはなく、大学時代もユニバーシアードに選ばれることはなかった。

しかし大学卒業後、トヨタに入団すると、その才能が再び開花。3年目には出場時間を大幅に伸ばすと、得意とするドライブや3PシュートでチームのWリーグ準優勝に貢献した。

その活躍を買われて昨年初の日本代表入り。アジアカップでは、大会序盤こそパフォーマンスの発揮に苦しんだが、決勝トーナメントに入ると徐々にプレーに思い切りの良さが出て、迎えた決勝では幾度となく悪い流れを断ち切る3Pシュートを沈める。終わってみれば3Pシュート7本を決め、逆転優勝を呼び込んだ。

それでも試合後、喜びの中にも「突発的に出てきた選手になっているので、今後はコンスタントに名を残せるような選手になりたい」と水島。来るワールドカップでは、昨年の活躍がフロックではなかったことをしっかりと見せ付ける場になるだろう。

一方の長岡の代表歴は実に華やかだ。U16女子アジア選手権が新設された年に高校1年生となった長岡は、日本協会の強化プランの中で中学3年生の頃から海外遠征などを経験。高校時代はU16、18女子アジア選手権、U17女子世界選手権など多くの国際大会の経験を積んだ。それだけでなく、高校3年生のときには日本代表として女子アジア選手権(ロンドン・オリンピック予選)にも出場。高校卒業後も前回の世界選手権(現ワールドカップ)や2年前のリオデジャネイロ・オリンピック出場と、国際試合のキャリアは25歳ながら豊富だ。

それでも、前回のワールドカップとオリンピックでは納得のいくプレータイムはもらえず。それが発奮材料となり、努力を重ねると、昨年のアジアカップではスターターとして出場。速攻や3Pシュート、ドライブにポストプレーと多彩な攻撃で相手を翻弄し、アジアカップ3連覇と、個人では大会ベスト5に輝いた。

それぞれ違う道を歩きながらもワールドカップでのメダル獲得に挑む2人。乗ったら止められない爆発力を持つだけに勢いをもたらす日本の核弾頭として期待が懸かる。

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