FIBA女子バスケットボール ワールドカップ2018


【第9回】開催国・スペインに挑んだ日本。前半が悔やまれるも次につながる試合に!

今大会に向けて、春から約6か月にわたって強化活動を続けてきた女子日本代表。22日(日本時間23日)、ついに大会開幕を迎え、グループリーグ初戦で開催国・スペインと顔を合わせた。

はるばる日本から駆け付けて日の丸の旗を振るファンの姿もあったが、ほぼ満員の会場は9割以上が地元・スペインの応援。第1Q、立ち上がりからスペインが連続でファウルをもらい、ブロックショットなどを披露すると、会場中から大きな歓声が巻き起こった。

そんなアウェイの雰囲気の中、普段なら見られないようなミスが見えた日本。「みんなバラバラで、チームバスケットをやっていませんでした」(トム・ホーバスHC)と、単発なオフェンスが多くなり得点が伸びない。交代で出た#99オコエ桃仁花が「1本目のドライブが決まったときに『あ、戦えるんだ』と率直に思ったので、どんどん仕掛けました」と苦しい時間帯をつないだが、スペインの#10マルタ・シャルガイに連続得点を許し、第1Qを終えて10点ビハインド。続く第2Q、日本はディフェンスの形を変えて相手のリズムを崩すことに成功したものの、3Pシュートやアシストで躍動する39歳のベテラン・#9ライア・パラウを止められず、21-39で試合を折り返した。

だが、後半から日本の反撃が始まる。開始早々、#52宮澤夕貴が3Pシュートと速攻を決めていい流れを作ると、#8高田真希のミドルシュートや#24藤高三佳の2本の3Pシュートなどが続いて、じわじわと11点差に。そこから、少し離されては追い上げるという、一進一退が続いた。だが、日本はあと1本で一桁差という場面でその“1本”が決まらず、逆にスペインは落ち着いてここぞというところで得点を奪う。第4Q残り4分を切って9点差まで縮めたが、追い付くには至らず71-84でタイムアップとなった。

前半の点差が最後まで響く形となった日本。それでも後半、世界の強豪・スペイン相手にじわじわと追い上げた粘りは、次戦以降にも確実につながる収穫だろう。「選手たちは最後まで下を向かずに頑張りました。若い選手にとっては、いい経験になったかなと思います」とホーバスHCは言う。

次の対戦相手・ベルギーは、初戦でプエルトリコに50点差で圧勝した手強いチーム。得点源の#11エマ・メーセマン(192cm)や#13キヤラ・リンスキンス(193cm)ら、サイズのある選手に対し、「明日はリバウンドが取れるかどうか。そしてスペイン戦からメンタルを切り替えられるかどうか」(ホーバスHC)がポイントになる。グループリーグの上位通過のためにも、日本にとっては絶対に負けられない大一番だ。

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