FIBA女子バスケットボール ワールドカップ2018


【第7回】いよいよ開幕間近!バスケット熱高まるスペイン・テネリフェ島で戦いに挑む女子日本代表

いよいよ9月22日(日本時間23日)に開幕が迫った『FIBA女子バスケットボール・ワールドカップ2018』の開催地は、大西洋に浮かぶスペインの離島・テネリフェ。試合は隣接した2つの都市、ラ・ラグーナとサンタ・クルスを舞台に行われる。

テネリフェは、スペイン本土から南に約1,300km、アフリカ大陸に近いところに位置するカナリア諸島最大の島で、面積は東京都とほぼ同じ。現地では日本人を含めアジア人を見かけることはほとんどないが、ヨーロッパでは“大西洋のハワイ”とも呼ばれ、リゾート地として知られる美しい島だ。1年中暖かく、季節を問わず大勢の観光客が訪れる。

テネリフェと言えば、昨年、サッカー日本代表の柴崎岳がサンタ・クルスに本拠地を置くCDテネリフェに所属していたことで聞き覚えのある人もいるだろう。サッカーのみならず、その温暖な気候から様々な競技のキャンプ地として利用されるなど、スポーツ熱は比較的高い。もちろんスペインで熱狂的な人気を誇るバスケットボールも例外ではなく、テネリフェ出身の選手としては、ユーロリーグで活躍するセルヒオ・ロドリゲスが有名だ。

今大会の開催に合わせ、ラ・ラグーナでは『“1893 - De Northampton a Tenerife”(1893年 ノーサンプトンからテネリフェ島へ)』という無料の展覧会が行われていた。これは1893年、マサチューセッツ州ノーサンプトンで初めて女性のバスケットボールの試合が行われてからの女子バスケットボールの歴史と、スペイン女子チームの躍進をパネルや当時の珍しい資料で振り返るもの。8月2日から公開され、大会開幕前にもかかわらずすでに3500人以上の来場があったという。

これらのことからも分かるように、開催国・スペインチームはテネリフェ島やスペイン本土の人々から大いに注目されている。地元開催ということだけでなく、2014年の世界選手権、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックと2大会連続でアメリカに敗れて銀メダルに終わっている分、“三度目の正直”となる金メダルへの期待は最高潮にあると言えるだろう。

そのスペインと、いきなり初戦で対戦する日本。会場がアウェイの状況になることは間違いなく、格上相手にハンディを背負って戦いに臨むことになる。ただ、9月15日に行われた大会直前の強化試合では、延長戦の末に90-94で惜敗と、スペインを最後まで苦しめ現地のファンを大いに驚かせた。何が起こるか分からない“初戦の怖さ”を逆手に取れば、必ずや勝機は見えてくるだろう。最終メンバー12名も発表され、いよいよ決戦の時。初戦から見逃せない注目のカードだ。

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