世直し公務員ザ・公証人5
消えた秘密証書遺言!?義父と夫はどちらが先に?金庫の鍵と混迷の遺産相続に嫁に残された手段は!!
消えた秘密証書遺言!?義父と夫はどちらが先に?金庫の鍵と混迷の遺産相続に嫁に残された手段は!!
真山壱成は元検事、天野正直は元判事、今は二人とも公証人として東京・武蔵府中で一緒に公証人役場を構えている。クリーニング店の主人・奥寺政人が、真山を訪ねてきた。政人は三代目で、店は老職人の添田末男ほか数名の従業員を抱え、細々と商売をしている。 政人から頑固の父親・益雄に遺言を書かせるためのよい方法はないものかと相談され、真山は大病で余命いくばくもない益雄を自宅に訪ねる。 公正遺言証書は本人から聞いた内容をもとに公証人が文書を作成するのが決まりなのだが、益雄は自分の気持を込めた自筆の遺言書を残したいと希望を伝える。 真山は秘密証書遺言を遺してはどうかとアドバイスする。益雄が書いた遺言書は厳重に封印され、真山が署名捺印して金庫に納められた。これで開封には裁判所の検認が必要な公的な記録として残ることになった。 内容は、益雄以外誰にもわからない。実は、益雄は自分が余命少ないことを知っており、秘密遺言証書とともに万一の時は、延命処置をとって欲しくないと、尊厳死公正証書を残す。