歯科技工士の初子は俳句が趣味。ある時、初子は仲間と霊園ツアーに出かけた。春の自然の中で銀行を洒落込もうというわけだ。初子らはそこで料亭の主人・源七と出会い意気投合するが、それが事件の幕開けとなったのだった。数日後、初子の家の近所で墓場荒らしがあった。偶然犯行現場を目撃した初子は、甥で警察研修生の平吉と、刑事の浜田に状況を説明。さらに同日、源七が初娘を訪れた。源七は1億円相当のダイヤモンドを隠す義歯を作ってほしいと依頼する。財産目当ての子どもたちに立腹し、財産をダイヤに換えて隠そうと言うのだ。そこに初子の知人で歯科医の妻・キヌが現れ、躊躇う初子の代りに以来を引き受けた。その後、初子の家にダイヤを狙って何者かが忍び込んだ。ダイヤはキヌが所持していたため無事だったが、今度はそのキヌが失踪する。一方、父親の財産の行方を探ろうと源七の息子らが雇った私立探偵・鎌谷の死体がホテルで発見された。蒲田にはダイヤに目が眩み、独断でダイヤを付け狙っていたらしい。そしてキヌが鎌谷が死ぬ寸前まで一緒にいたということが判明し…。