コラム
第2回
エース・渡嘉敷がリオ五輪以来の国際大会出場

 4連覇という偉業達成を目指す女子日本代表。4月から数回の合宿を経て12名の選手が選出された。その中で注目なのが渡嘉敷来夢(JX-ENEOSサンフラワーズ)だ。

 渡嘉敷は、Wリーグでは所属するJX-ENEOSでは入団1年目から主力として出場。ここまでの9シーズン、すべて優勝を果たし、昨シーズンもレギュラーシーズンのMVPを獲得している。

 国内では圧倒的な強さを誇る渡嘉敷は、2015年には日本人3人目となるWNBAプレーヤーに。世界最高峰のリーグで3シーズンを戦った。

 日本代表でも女子アジアカップで2013年、2015年の優勝に貢献。2016年のリオデジャネイロ・オリンピックではチームのベスト8入りの原動力となった。

 だが、オリンピック以降はWNBAに専念するために日本代表を辞退したり、足の故障により不参加となったりと、日本代表のユニフォームを着ての国際大会出場はならず。実に今回の女子アジアカップがオリンピック以降初の国際大会出場となる。

 「久しぶりに自分より大きい相手とバスケットができるので、何が通用して何がまだ通用しないのかをこの大会でしっかり見つけ出したいと思っています。それが世界につながることだと思うので、楽しみであり、不安でもあるのですが、連覇を気にせず自分らしく思いっきりアタックするところはして、守るところは守ることをしたい。そうすれば勝利に貢献できると思っています」と、本人も意気込む。

 その渡嘉敷が最新兵器として身に付けているのが3ポイントシュートだ。もともと、193cmという高さを持ち、インサイドはもちろん、ドライブにミドルシュートにと得点パターンは多彩だったが、現在は本格的に3ポイントシュートの習得にも着手し、攻撃の幅を広げている。

 「3ポイントシュートの確率(%)は悪くはないですが、後はゲームの中でどれだけ思い切り打てるか」と、渡嘉敷。

 さらにパワーアップした姿を女子アジアカップで見せることができるか。これまで幾多の日本のピンチを救い、勝利へとつなげてきたエースは、チームの4連覇に向けて目を輝かせている。

【写真】バスケットボールキング/伊藤大充