高句麗の名門貴族、ヨン・ゲソムンと奴婢の母親との間に生まれたチュン。ある日、父に会う機会を求めて王族を奇襲した唐の人質を見事射殺す。
しかし、やっと会えた父には“お前の居場所はない”と追い払われ、失望したチュンは平壌城を去ろうとするが、町で会った女性と一目で惹かれ合う。
しかし、その女性こそ父ヨン・ゲソムンの政敵である国王の一人娘、ソヒ王女だった…。
そんな中、太子の冊立と最高官位である大対盧の人選を巡って、国王とヨン・ゲソムンは貴族の票を集めるため権力闘争を広げていた。
【解説】
時は高句麗末期、随(ずい)を退け中原を制した唐(とう)が半島の覇権を狙い高句麗を脅かしていた。
しかし、高句麗では唐との和親政策を進める第27代王コ・ゴンム(栄留王)と唐との即時開戦をとなえるヨン・ゲソムン将軍が対立していた。
ヨン・ゲソムン将軍は唐に対峙するため642年に王と貴族を殺害するという政変(クーデター)を起こし大莫離支(テマンニジ)という官職につくことで最高権力を手にする。本作品は国王の一人娘ソヒ王女とヨン・ゲソムン将軍の庶子チュンとの許されない禁断の愛と共に、高句麗を守るために対立した国王と貴族たちによる謀略、陰謀渦巻く熾烈な権力闘争を描く。
※本作品は640年代の高句麗の時代背景を基に制作されたフィクションで、ソヒ王女とチュンは実在しない人物です。