BS-TBS

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放送番組審議会

第81回

2023/05

1.

日 時

2023年5月30日(火)午後4時26分

2.

場 所

BS-TBS会議室

3.

委員会の構成

委員総数 8名
出席委員数 8名

 

出 席 者

委員長  末綱隆
副委員長 出井直樹
委員   天野篤
     瀬古利彦
     寺﨑明
     古川柳子
     田中ウルヴェ京
     橋口いくよ

 

局側

伊佐野 代表取締役社長
本田  常務取締役・番組審議会統括
中澤  取締役
鈴木  取締役・編成制作局長
高松  編成制作センター長・編成部長
辻   ビジネス考査部長
初瀬川 番組プロデューサー
川口  番組審議会事務局長
石井  番組審議会事務局幹事

4.

議 題

 

 

(1)報告事項

番組種別公表制度に基づく放送実績について

 

(2)審議事項

「走る別荘!車中泊の旅」
2K及び4K放送日時:5月19日(金)21:00〜21:54

午後4時26分 開会

(1)報告事項

◎局側

 2022年度下期の2K4K放送の番組種別の放送時間を報告させていただきます。
2K放送に関しましては、上期より大きな変動はございませんが、報道が若干増えております。これは上期に「バレーボールネーションズリーグ」などで「報道1930」が休止になっていたためでございます。通信販売の比率は33.8%ということで、前期比、上期に比べると0.9%のプラスになっております。
4Kのほうでございますが、大きく変化がありましたのは通信販売比率の22.9%で、こちらは前期に比べてマイナス7.6%でございます。この理由としましては、22年の下期から「ショッピングQ4K」という平日の2ベルトと日曜の1枠がなくなったためです。また、上期は、土日の単発ショッピングが減少した結果、目標の29.5%という数字となりました。

(2)審議事項

◎委員

 旅番組と一辺倒に言っても、この番組は、意外と情報量が多いと感じました。場所であるとか、今回は外食も入っていましたし、行き方であったり、車の使い方であったりとか、お買い物したり。さらに、楽曲の紹介も出ていてラジオ感もありながら、非常に立体的でした。
 馬場さんがすごくよかったです。あのトーンで、近所のお兄さんが出かけているのを見せてもらっているみたいな感じでした。芸人さんは、大げさなリアクションがあって、それに疲れる時代に入ったというか、本当にリアルな感覚が欲しいところ、BS-TBSさんのカラーがすごく出ているのではないかと思いました。
 伺ってみたいのは、何歳くらいをターゲットにされているのか。私は楽しめましたが、曲が自分より10歳上と思いました。少し自分たちよりバブル感というか、バブル時代に外国ではやって、日本に入ってきた曲でした。

◎局側

 ご意見をいただきましたとおり、馬場さんのキャスティング、自然体に大げさではないというところは、狙いどおりと思っています。ガヤガヤした、過剰なリアクションをする方ではない方をあえて選んだというのがありまして、自然に、馬場さんが思ったまま進んでいくところをカメラで捉える、そのよさが伝わればいいと思っています。
 曲に関して、どれくらいの年齢層に向けてというところで言いますと、今、BSが狙うところの50代を中心に、前後、40代、60代に響けばいいと思って選曲をしております。40代の方でも、これらの曲は十分耳に残っていると思いますし、心地よい音楽で景色が見られるというところを演出できればいいと思って、セレクトしています。

◎委員

 わたしの年代としては選曲バッチリ、山菜のつくり方を教えてくれるのも最高でした。上手だなと思いました。自然と食で、最後に車中泊と、ちょっと今風な感じがします。
 可能なら、もう少し車の内装を知りたかったです。あと、どんなエンジンとか、どれくらいの燃費とか。キャンピングカーの話をもう少し知りたいなとか、そういうのはありました。

◎局側

 あの中には、テレビも備えつけられていたり、水道があったり、ちょっとしたキッチンもあったりします。バッテリーを装備している車が大半ですので、電気が使えますし、もう少し大きい車では、シャワーもトイレもあります。
 車中でもいろんな楽しみ方がありますので、お話をいただきました内装の紹介とか、エンジンとか燃費とか、そういうのも取り入れていければいいと思っています。

◎委員

 映像はすごくきれいで、ナレーションの方の声がすごく明るくて、耳にスーッと入ってきて、説明もわかりやすくよかったです。
 車中泊なので、一人で車に泊まっているわけです。一人で泊まっているのだったら、泊まっているときの気持ちとか、一人で食事しているときの気持ちだとか、もっと伝えてほしかったです。一人でやっていることの何が楽しいのか、もっと説明してほしかったと思います。

◎局側

 車中泊の楽しみ方や一人の過ごし方というのは、もっと出せるのではないかと社内でも議論しているところです。確かに寝るだけのところを撮ってもなかなかおもしろみがありません。もっと車中泊ならではの車内の楽しみ方、伝え方を工夫して、今後それを取り入れようとしている段階で、現時点では、ちょっとまだ生かし切れていないかなというところです。

◎委員

 本当に気楽に見れて、1時間がさっと過ぎる番組だったと思います。
 よく言えばいろんな要素を散りばめてあり、悪く言うと焦点がわからない、中途半端だという評価もあるかもしれません。
 車のことをもう少し解説が欲しいと思いました。「車中泊の旅」なので、寝るところがどういう構造になっているのかとか、そのあたりは解説していただきたかった。
 質問としては、撮影のクルーは何人くらいで、車何台くらいで行ったのか。そのあたりのことを教えていただきたいと思います。

◎局側

 この車は、屋根を広げて、屋根の上にテントができて、上にも寝られますし、下にも寝られます。たまたまこの回は、2週続けて同じ車を業者さんからお借りしたので、紹介を省いたのですが、基本的には番組の冒頭で、この業者さんから、幾らするこの車をお借りしますという紹介のVTRが1分から2分あります。今回は、時間の関係上、それを省いたのですが、あったほうがよかったと思いました。
 スタッフの構成でいいますと、ディレクター1人、アシスタントディレクター1人、カメラマン、カメラアシスタント、音声さん、ドライバーさんと、6人ほどでやっておりまして、番組で出ている車とは別に、もう1台、後ろについています。

◎委員

 私も、ストレスをあまり感じず番組を非常に楽しく見れました。
タイトル、「走る別荘!車中泊の旅」と言われると、自分なりに想像してしまうところがあります。特に「走る別荘」については、私もちょっと使ってみたいと思うのですが、買うというところまではまだいかないという感じで、適当なレンタカーがあるといいと思って、そういうのが紹介されるといいと思いました。
 それから、フェリーの旅も取り上げてほしいと思いました。

◎局側

 今回はシトロエンの車でしたけれども、別の回は、いわゆる軽キャンと言われる軽自動車だったり、いろいろ特徴のある車がありますので、そういうのを選んでいます。
イメージするキャンピングカーは、大きく、ボコッとしたイメージだと思うのですが、番組のテーマとして、より身近な、手の届く価格帯のものを選んでいるところがあります。軽キャンと言われるものですと、200万円台とかいうのもあります。メーカーさんから直接販売されているものもありますし、我々が借りているのは、メーカーさんから買い取ってカスタムする業者がありますので、そこからお借りしています。
 特番のときには、フェリーで車を移動させて、北海道の旅をしたことがあります。フェリーの中の映像は撮っていませんでしたが、フェリーで北海道の苫小牧まで行って、そこから道央を旅したという紹介の仕方をさせていただいたことがあります。

◎委員

 仕込み感がないというのがすごくいいと思いました。1日目、「あーっ、天気よくなかった。見たかったね。」と言いながら、次の日、バーッと晴れることによって、気持ちもいいし、一緒に旅している感じがすごくします。それと、道の駅というのがいい。農家に行って材料を調達してとか、そういう話は普通の人はできないわけです。道の駅というのは、その地域のいろんな特性が映っています。道の駅を舞台にしながら、そこで調達したものを料理する。この辺のところも、誰でも行ける、地域の情報がある。いいファクターになっていたと思いました。
 今後1つのヒントになると思ったのが、「前回たくさんつくり過ぎてカットされたので、今回は4つ全部を1皿にしました。これだったらカットできないだろう。」というのがありました。ひとり旅だけど、いい感じの緊張感を持ちながら、みんなと旅しているというような、寂しさの無さがあります。今後、どういう形でやっていかれるかという中に、画面に映ってないスタッフとのやりとりをどういうふうに計算するかというのもありかと思いました。
 自分が詳しいものに関してはもう少し情報が欲しいというのは確かだと思います。そういう細かいことは、Webとかで展開するのも良いかもしれません。この番組を見ながら、そういう情報はスマホなどで展開しているので、それを活用してください。とクロスメディア化をしていくことも今後考えていくといいと思いました。

◎局側

 スタッフとのやりとりの部分をこれからどう考えていくか、この点については難しいところで、どこら辺のあんばいかなと思っているところで、探り探りやっていければと思っています。やり過ぎると、うるさくなります。その意味では、馬場さんは非常にうまく、番組をよくしてくれていると思っています。その中でスタッフとのやりとりとなると、いい部分もあり、悪い部分も出てくると思います。そのあんばいは、探りながらやっていきたいと思っています。

◎委員

 気がついたところから言うと、音楽の選択が我々の世代のど真ん中という感じで、非常に心地よいというか、音楽センスがいいなという感じでした。
 金曜夜9時なので、直接見ている視聴者というのは、一人でいる男性視聴者か、または主婦の方、そんな感じだと思います。「ぼっちキャンプ」が、どちらかというと出ている人の内面を見せるような番組だったと思いますが、こちらは「車中泊」ということで、外を見せています。自分ができないことをかわりに出演者の方がやって、もし出かけたときは、こういうところをターゲットにするというような、そういう番組として見れば、疲れないし、いいと思います。
 カメラクルーと出演者のやりとりが、YouTube的なセンスを取り入れているとしたら、それはうまくいっていると思いますが、私がやっぱりテレビに期待するのは、プロですので、機材とテクニックをもっと使って、YouTubeとの違いを見せたほうがいいと思います。そこをもう少し明確化する。カメラのズーミングとか、カメラテクニックをうまく取り入れて、景色をきれいに見せたり、印象づけたりしてほしいです。あまりくどくない形でプロのカメラワークとか、プロが使っている機材で、こういう技術を使っている、みたいな紹介があってもよかった。そういうのは差別化というか、見ている人が、こういうものを使って、こういうふうに撮っているというのを知識として入れるのにいいという気がしました。

◎局側

 おっしゃる通り、「ぼっちキャンプ」は一人の世界観に重点を置いている番組で、この番組は、キャストの魅力もですが、「車中泊の旅」ということで、日程の作り方、旅の行き先、途中の寄り道、その土地の旬の食材を使った料理など、提案型の番組という要素も取り入れています。
 カメラワークなどについては、まだまだ工夫するところがあると思っています。この番組は4Kカメラでピュア4Kで放送しておりまして、4Kのドローンも飛ばして、画質の良さ、日本の自然の景色を存分に見ていただくということをこだわっていきたいと思います。

◎委員

 基本的には皆さんと同じで、非常に参考になるし、見て楽しい番組でした。
 今回、見ていて思ったのは、まさにドローンでしか撮れないような光景も結構あり、これはどうやって撮っているのかと思いました。どういう機材を使って、どういう苦労をされて撮っておられるのかというのが気になりましたので、この機会に教えていただければと思います。
 それから、日本国中にキャンプ場があると思いますが、どういうところがあるのか、何かのときに紹介していただけると、これを見ている人たちにはもっと参考になるという気がしました。

◎局側

 ドローンの撮影に関しましては、いい景色で、土地的にも撮りやすいところを見つけて、走っているところを撮ったりしています。今は、カメラマンがそのまま操作できますので、一般でも売っているようなドローンで、4K撮影ができるドローンを使って撮影しています。
 キャンピングカーを利用する場合、オートキャンプ場というところが一つの選択肢で、ほかには、RVパークといって、車中泊ができる駐車場が全国的に展開されています。車中泊は、一歩間違うと迷惑になってしまいます。エンジンをかけたり、あと、道の駅などでは禁止されているところもあります。そういうところで車中泊するのは問題にもなっていますので、ちゃんとした車中泊ができるキャンプ場だったり、RVパークが全国にありますので、番組では、そういうところをきちんと選んで紹介することが必要だと思っています。

*BS-TBSでは、番組審議会委員のご意見を真摯に受け止め、今後の番組内容の向上に活かしていく所存です。