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2013年1月12日放送

欧州中央銀行(ECB)は10日の定例理事会で、政策金利の0.75%据え置きを決定。市場の一部では利下げの思惑も台頭していただけに、ユーロ買いが先行する展開となった。

ドラギECB総裁は、理事会後の記者会見で「金利据え置きは全会一致だった」と明言。「ユーロ圏経済に安定化の兆しがある。今年後半には段階的に回復する」との見通しを示した。この発言を受けて、市場では利下げが遠のいたとの観測が広がり、ユーロ相場は一段高となり、円安が加速した。

ユーロ高・円安の要因はEUだけにあるわけではない。21、22日には日銀の金融政策決定会合が予定されているが、ここで日銀は安倍晋三首相が求めている2%の物価目標を導入し、2014年度の物価上昇率見通しを1%前後に上方修正するとの観測が出ている。これが実現すれば一層の金融緩和が必要となるため、これがさらなる円安要因となっている。

日欧の金融政策のどちらをみても、引き続き円安に進みやすい地合いになっている。アメリカでは財政の崖問題が一段落したこともあり、今後も円安が進む可能性に注意しておきたい。

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