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2012年5月26日放送

ユーロが軟調な動きを続けている。ユーロ円は今週23日に1ユーロが100円を割り込み、24日(木)には99.37円をつけた。100円割れは、2月6日以来およそ4か月ぶり。チャートを見ると、今年4月頃からユーロ売りが進んできたことがわかる。さらに、ユーロドル相場でもユーロ売りが続き、今週に入ってからは年初来安値を更新している。

このユーロ売りの背景だが、特にギリシャの総選挙後は、ギリシャのユーロ離脱に関する話題がマーケットで非常に注目されている。

22日にはパパデモス前ギリシア首相が「ギリシアのユーロ離脱の準備が検討されている」「ギリシアのユーロ離脱のリスクは現実のものである」と発言し、緊張感が一気に高まった。翌23日にはユーロ圏非公式首脳会議で「ギリシャは改革を継続するとともにユーロ圏への残留を望む」と表現を変え、24日にはイタリアのモンティ首相が「ギリシャはユーロを離脱しないだろう」と発言している。

ただ、これだけギリシャのユーロ残留について発言が相次ぐのは、市場のユーロ離脱懸念を抑え込むためともいえる。一方でベルギーのファンアケレ財務相は23日、「ユーロ離脱シナリオを回避する努力をしなければならないが、不測の事態への備えをしないということではない」としており、各国は最悪の状況に今から備えている。

ギリシャのユーロ離脱について全く先が見えない現在、ユーロ買いの動きは起こりにくい。ユーロという通貨、厳しい状況が続きそうだ。

ギリシャのユーロ離脱についての話題が意識され、ユーロ円相場ではユーロ売りが進みやすい地合いとなっている。引き続き下方向を見ておきたい。一方のドル円は材料不足で、方向が定まりにくい状況だ。

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