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2009年9月26日放送

今週22日、23日に行われたFOMCでは比較的強気の見通しが示された。景気判断に関しては8月の会合で「経済活動は底入れしつつある」としていたところを、「経済活動は厳しい局面を経て持ち直している」として上方修正。これは、9月9日のベージュブックでの表現、「安定して続けている」よりも前向きといえる。またガイトナー米財務長官も「米国には成長の初期段階が見られる」「米経済が回復に転じたことについて疑いはほとんどない」などと、強気な発言が目立つ。

ただ、ここまでの経済指標を見ていると、FRBやガイトナー米財務長官の強気な見通しはややいきすぎではないかと思わざるを得ない。ISM製造業景況指数や、小売売上高などでは強め数字が出ているが、自動車の買い替え支援を始めとした景気刺激策の効果も大きい。今週発表された中古住宅販売件数(8月分)は昨年11月以来の前月比減。また、失業率も10.0%に近づいており、景気が底を打ったとは言えても、回復基調に入ったと見るのは時期尚早だろう。

為替相場は、先週同様にドル安相場が続いている。ドル/円は90.00円がやや底堅くなっているものの、円高ドル安が進行するリスクは依然としてある。また、先週と同じくドル相場であるためにクロス円への市場の関心は薄くなりがちで、ユーロ/円は方向の定まらない動きが続くと考えられる。

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