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2009年3月7日放送

5日にECBとBOEが開催され、共に政策金利を0.50%引下げた。ECBは1.50%、BOEは0.5%になっている。また、その後もECBトリシェ総裁は一段の利下げの可能性を示唆し、ユーロは売られる動きとなった。またBOEは、一段の利下げの可能性は低いとしながらも、750億ポンドを投じて量的緩和策を実施することを発表している。

こうした金融緩和の背景には、欧州経済の急速な景気悪化がある。先日発表された欧州の金融機関の決算を見ても、巨額の損失を出している企業が多数出ている。また、かろうじて黒字を維持できたところも、前年比では大幅に悪化しており、経済危機の深刻さを物語っている。

ドル円は一時100円手前まで上昇したが、米国経済の悪化も鮮明であり、ドル買い円売りを継続する環境にはない。

ユーロ円は追加利下げの可能性が示されたことで、上値が重くなっている。ドル円同様、上値を追う展開は想定しづらい。かといって際立った円買い材料も見当たらず、それぞれレンジに入り込んでしまうだろう。

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