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2008年2月9日放送

米国経済が大きく減速する可能性が高まっている。今週発表された米サプライマネージメント協会(ISM)非製造業景況指数1月分は41.9と12月の54.4に比べ、大幅に悪化した。この指標は50を下回ると景気が減速していくといわれているが、今回そのレベルを一気に下回ってしまったことになる。景況指数は、景気の先行指標といわれており、今後米国経済が一層減速に向かう可能性が高まった。

米国の景気減速が鮮明になる中、米国以外の主要国にも変化が出てきた。英国は2006年半ばから、堅調な景気を背景に利上げを実施してきたが、住宅市場の低迷などから、景気全体にやや陰りが見られるようになってきた。こうした流れを受けて、英国中央銀行(BOE)は金融政策を転換し、昨年12月に0.25%の引下げに踏み切り、今月7日にも0.25%の追加利下げに踏み切っている。

英国に続いてユーロ圏でも景気拡大に陰りが見えてきた。今週発表されたユーロ圏の小売売上高12月分は前年比2%の減少となった。9月が1.6%の増加、10月が0.7%の増加、11月が1.2%の減少と、このところ低下傾向が見られていたが、今回はその流れを確認する形となった。日米欧の中で最も景気が安定していると見られていたユーロ圏でも景気の先行きに対する不透明感が広がってきている。

今週、欧州中央銀行(ECB)は定例の理事会を開催し、政策金利を4.00%に据え置くことを決定した。しかし、その後の会見でトリシェECB総裁は景気の見通しに関して、かなり弱気な見方を示した。トリシェECB総裁がこのような弱気な見方を示したのは初めてのことであったため、今後数ヶ月以内に利下げが実施される可能性がでてきたとの見方が広がっている。また、ユーロは対円、対ドルに対して下落する展開となった。

米国経済の減速が一層明らかになる中で、ドル安圧力は依然としてかかってくる。しかし、一方で米国以外の国の景気状況にも不透明感が広がってきているために、為替相場は方向感を失いつつある。こうした動きが来週も継続する可能性は高そうだ。来週の予想レンジは、ドル円105-108円、ユーロ円153-158円と見ておきたい。

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