「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#314 金色に輝く巨大ピラミッド(メキシコ) 2016/7/29 O.A.

メキシコシティ

旅のはじまりは首都・メキシコシティから。活気があって、とてもきれいな町なんです。まず出迎えてくれたのが伝統楽団「マリアッチ」の皆さん。路上での生演奏と素敵な歌声を聞かせてくれました。なんと50年も歌っているのだそうです。続いて出会ったのは、メキシコの歴史に詳しいおじいさん。16世紀、スペインの植民地になる前は『アステカ帝国』が治めていたんですって。そして、なんと町中でアステカの遺跡が見られるというので早速行ってみることに!帝国の神殿だったいうだけあって大きくて、いかにも遺跡という感じ。ただ、残念なのは土台だけで形があまり残っていないこと・・・。そんな時、案内してくれた学芸員さんが教えてくれたのが『テオティワカン』。アステカよりずっと古い紀元前に現れた都市で、巨大な建造物がたくさん残っているんですって。そして、その美しさは後に遺跡を発見したアステカ人が崇拝の対象としたほどなんだとか。

2つの巨大ピラミッド

翌日、テオティワカンの専門家・サンチョスさんと共にテオティワカン遺跡へ。メキシコシティを出発し、1時間。いよいよ遺跡の中へ。まず目についたのが2つの巨大ピラミッド。正面にあるのが『月のピラミッド』、右が『太陽のピラミッド』。そして月のピラミッドへ真っ直ぐ続くメインストリート『死者の道』。近くに見えるけど、ピラミッドがある端までは2.5kmもあるんですって。相当、広い町だったんですね〜。サンチョスさんが言うには250万人もの人が暮らしていた世界最大級の都市だったみたい。まずは世界で三番目に大きいという太陽のピラミッドへ。実際に目の前にすると想像以上の大きさです!形に注目するとエジプトのピラミッドとは少し違いみたい。段差のある造り、これは強度を高め、より大きな建物を作るためのテオティワカン独特の技術だそうです。このピラミッドは太陽の神様をまつるため、300年かけてこの大きさにしたのだそうです。そして、遺跡の最後を飾るのは月のピラミッド。テオティワカンの人々は太陽と月、2つのピラミッドを作ることで、町に宇宙を表現したんだって。本当に古代の人々の情熱には驚かされることばかりです。

金色に輝く大ピラミッドを空から・・・

遺跡を出てふらりと立ち寄ったレストランで出会ったのは、テオティワカンのすぐそばで生まれ育ったというおばあちゃん。子どもの頃はピラミッドを遊び場にしていたんですって。なんとも贅沢な思い出ですよね。いつもテオティワカンのすぐそばで暮らしているおばちゃんが教えてくれたのが空から見るテオティワカンの美しさ。朝日に照らされて、ピラミッドが金色に光輝くんです。それは必ず見にいかなきゃと、翌日の朝一番にやってきたのは熱気球乗り場。上空から見るテオティワカン。いかに大きな町だったかがよくわかります。そして日の出・・・。力強い光を浴びて遺跡全体が目覚めていきます。古代人が地上に創りあげた壮大な宇宙にまた新しい一日がやってきました。金色の太陽と、太陽のピラミッド。天と地に二つの太陽が現れたそのとき、はるかな古代都市がひととき甦ったような気がしました。