「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#184 満天のオーロラ イエローナイフ(カナダ) 2013/11/22 O.A.

イエローナイフ

今回の旅は夏のカナダ、イエローナイフ。世界的にもオーロラの聖地として有名なこの地で、夏にしか見られないという特別なオーロラを探します。イエローナイフの町は、人口2万人の小さな町。岩盤の上に作られたダウンタウンと永久凍土の上に建つオールドタウンから成り、歩いて回っても1時間とかかりません。まずはオールドタウンにある展望台から町を眺めます。見えたのは町に面したグレートスレイブ湖という、四国の1.5倍もあるという巨大な湖。湖上では人々がカヌーや釣りを楽しんでいますが、冬になるとこの巨大な湖が全面凍結するそうです。この日は、太陽が完全に沈みきる夜11時を待って、早速オーロラ鑑賞へ。同じ展望台から、町の上に浮かび上がるオーロラを見ることができました。通常真っ暗な状態でないと見ることが難しいと言われるオーロラですが、町灯りの中でも美しい緑色の帯がイエローナイフの上空を舞っていました。

グレートスレイブ湖

翌日は、イエローナイフの大自然を求めてグレートスレイブ湖の南側へ。ここには絶景の滝があるといいます。ガイドのスペンサーさんが乗ってきた車の後ろには大きなボートが繋がっています。なんとこれからボートクルーズで滝まで向かうというのです。グレートスレイブ湖に注ぐヘイリバーを遡ること30分、轟音を立てながら流れ落ちるルイーズ滝が現れました。しかもスペンサーさん、ボートをどんどん滝壺に向けて前進させていきます。水しぶきが強くなり、あと少しで滝に飲み込まれてしまいそうです。こんなにも滝を間近で体感したのは初めてかもしれません。

オーロラ

最後は、いよいよ夏にしか見られないという珍しいオーロラを目指します。イエローナイフの町から水上飛行機に乗って、北へ。大小いくつもの湖を越え、たどり着いたのは、とある湖畔のロッジ。豊かな水辺に囲まれたこのロッジは、特別なオーロラを見るのには絶好の場所なんだそうです。オーナーのマイクさんが昼間のうちにオーロラが見えるポイントをいくつか教えてくれました。大自然に囲まれたこのロッジは、夜になれば完全なる闇に包まれ、晴れてさえいればオーロラを見られる確率が非常に高い場所なんだそうです。そして特別なオーロラとは、湖が凍らない夏の間だけ、オーロラが湖面に映り込む“逆さオーロラ”のことなんだそうです。夜11時、夜の帳が下りると、空の彼方にオーロラが現れました。町で見たオーロラよりも遥かに強い光の筋。時折ゆらゆらと揺れる様は、まるで風に吹かれるカーテンの様にも見えます。そして目線を空から湖面へと移すと・・・まさに“逆さオーロラ”!上空に見える光の帯がそっくりそのまま湖にも映り込んでいます。本当にこれは短い夏の間にしか見ることができない、期間限定のオーロラですね。マイクさん曰く、先住民の言い伝えでは、オーロラは亡くなった家族からのメッセージであり、祈りを込めたダンスだと言われているそうです。確かにオーロラが揺れ動く様は、美しく舞うダンスのようにも見えます。