「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#141 アラビア湾の夕日 ムサンダム(オマーン) 2013/1/18 O.A.

シンドバッドの港 首都マスカット

旅はマスカット国際空港を出発して始まります。オマーン最大の都市とはいえ、のんびりムード満点。あくせくせず、マイペースな人々が出迎えてくれます。それは、マスカット最大の市場、マトラ・スークでも同じ。シンドバッドスタイルの店員さんとおしゃべりを楽しんでいたら、あっという間にお昼過ぎ。軒を連ねるお店が、次々とクローズし始めました。理由を尋ねると「午後1時から4時まではお昼休み」とのこと。でもモスクはずっと開いているらしいので、オマーン最大のモスク「スルタン・カブース・グランド・モスク」を訪ねました。大理石の床、白く輝く丸屋根、きらびやかなステンドグラス、何もかもが目を見張る美しさですが、その中でも異彩を放つのが礼拝堂のシャンデリア。何でも、世界一の大きさということでギネスブックにも認定されているのだとか。ガイドのアリさんとともに、静かにお祈りを捧げます。

ウミガメの産卵 スール

オマーンの港は、海の生物の宝庫でもあります。午後、まだ強い日差しが残る中、マスカット港を出発しイルカウォッチング出かけます。しかし、ボートのキャプテンによれば、「今はシーズンオフでもしかしたら、イルカは出ないかもしれない」とのこと。美しい海の景色に見とれながら、海上を走ること30分。思いがけないほどの、イルカの大群に出くわしました。150頭はいるでしょうか。たまたま餌を食べに来ていたグループに出くわしたそうで、とてもラッキーでした。夕方、マスカットから2時間車を飛ばしてスールという小さな港町に立ち寄ります。ここの海岸はオマーン政府の厳重な保護下にあります。沖に沈むサンセットを楽しんだ後、夜中の9時、懐中電灯を手にガイドのアリさんと海岸を歩きます。月明かりの下、大きな体を使って、砂を掘り起こすウミガメがいました。ウミガメは、夜中綺麗な海岸に上がって来て一晩かけて産卵という大仕事をするのだそうです。アラビアン・ナイト、神秘的な夜になりました。

オマーン最北の飛び地 ムサンダム

いよいよ旅のクライマックス、オマーン最北の秘境と言われるムサンダムへはマスカットの港から大きなフェリーで向かいます。船に揺られること7時間、ムサンダムのハッサブ港に到着するころには、辺りは真っ暗。ホテルに入る前にガイドのハニさんが「旅の疲れを癒してほしい」と、ご自宅に招待してくれました。ナツメヤシのスイーツに、アラビアンコーヒー、アラビア式の歓迎に感謝します。翌日、良く晴れた気持ち良い陽気の中、ムサンダムツアーに出かけます。まずは、木造の船でアラビア湾をゆっくり周遊する海ツアー。険しいフィヨルドに囲まれた、透き通る海に水着で飛び込みます。鮮やかな色の熱帯魚たちとご対面です。最後は、ハニさんお勧めの絶景2つ。まずはムサンダムの最高峰、ジュベル・ハリム山2087m。岩山の渓谷が迫力満点です。そして、ハニさんが「どうしても見せたかった」というサンセットポイントへ。