コラム
第7回
世界の強豪・オーストラリアとの準決勝、カギはスピードと3Pシュート!?

 予選ラウンドを3連勝でグルーブAの1位通過を決めた日本。決勝トーナメントでは、準決勝から戦うこととなった。

 その準決勝の相手はオーストラリア。オーストラリアは、今大会、予選ラウンドで接戦の末に中国に敗れて予選を2位通過。そのため、27日の準々決勝(対チャイニーズ・タイペイ)を戦い、準決勝へと進んできた。

 オーストラリアはもともと世界中でも強豪チーム。昨年の女子ワールドカップで準優勝になったのは記憶に新しいところだ。

 今大会には、その女子ワールドカップでベスト5を受賞したエリザベス・キャンベージ(ラスベガス・エース)がWNBAのプレーオフ出場のため欠場するなど、ワールドカップ組は6名。だが、WNBAの現役選手やかつて経験した選手など世界レベルの選手がそろっている。

 #13エジ・マグベゴーは現在チームのトップスコアラー(1試合平均13.3点)で期待の若手。また、リバウンドで強さを見せる#15カイラ・ジョージに得点力のある#10ケイティー・エブゼリーと#5レイラニ・ミッチェルのガード陣。さらに現役WNBAプレーヤーの#9ベック・アレンといった選手たちが主軸を務め、高さと強さを、そして上手さも兼ね備えている。

 日本は、前回大会では2度対戦し、予選では敗戦、決勝では接戦の末に勝利しており、前回大会同様、持ち味であるスピードで対抗したいところ。特にオーストラリアは、予選ラウンドの中国戦、試合終盤に足が止まっていた時間もあったため、日本は40分間、相手をかき回せるかもポイントになるだろう。予選1位通過で準々決勝を戦わずに準決勝へと進んだことも大きなメリットにしたい。さらに、3Pシュートがどれだけ決まるかもカギに。初戦は体調不良で出場を見合わせた#52宮澤夕貴も調子を上げてきており、予選以上の成功本数が期待される。

 前回大会でオーストラリアを破って優勝しているとはいえ、世界ランキング3位のオーストラリアは格上の存在。#10渡嘉敷来夢、#8髙田真希と日本が誇るポイントゲッターたちを中心にどこまで挑めるか。

 「こういうチャレンジは大好きです。世界のトップレベルチームと準決勝で対戦できる。選手たちも楽しみにしていると思います。オーストラリアが良いチームなのは当たり前。でも、日本も良いチームです。相手の力か、日本の速さかの戦いになる。今日(韓国戦)のようにみたいに3Pシュート(45.2%)を決められれば。渡嘉敷と高田のインサイドと、3Pシュートが入れば絶対に勝てると思います」とトム・ホーバスヘッドコーチも来る決戦を心待ちにしている。

 前回大会も中国、オーストラリアと高い山を越えて頂点にたどり着いた日本。佳境となる明日のオーストラリア戦は、日本の強みを最大限に出して勝ち切りたい。

【写真】fiba.com