Q.心室頻拍の危険性は?
心臓全体が震える状態=心室細動(心停止と同じ状態)になりやすい。
Q.再発の可能性は?
約80%の確率で再発しやすく、個々により原因は様々です。
Q.治療法は?
通常は薬を投与し、軽い症状なら治ります。重度の場合は、薬を使った後、直流除細動器を使います。一番確実で安全な治療法です。
Q.ICD(植込み式除細動器)の役割とは?
心室頻拍が再々発した場合、生存できる可能性はおよそ5%といわれています。そこでICDを埋め込むことで、心室頻拍を瞬時に感知し、直流通電をすることにより心室頻拍を正常な拍動に戻します。
Q.ICDの手術は?
右利きの方は、左の鎖骨の下にポケットを作って埋め込み、静脈内に通して心臓までもっていき、右心室の先固定します。局所麻酔で手術しますので、体への負担も小さくすみます。機械にもよりますが、220、30回の除細動ができ、何もない場合は、3.4年に一回は電池寿命のため、機械の部分を取り替えます。
- 埋め込み費用は?
機械自体はアメリカ製で2万ドルです。日本では高額医療に対して健康保険が適用されるので、患者さんの負担が軽減されます。
- 術後の注意点は?
ICDの電極は血管内にあるので、そのままでは電極の周囲に血液の塊(血栓)が付着してしまいます。それがはがれて体内に回ってしまえば、血管がつまり、脳梗塞などになる場合があります。ICDを入れたがために、血液の塊で血栓症を招く可能性があるので、抗血小板薬、抗凝固薬を必ず服薬していただきます。
- ICDの現状は?
ICDの埋め込みにより、身体障害者 1級に認定されます。現在、日本ではおよそ1万人の人たちが埋め込み手術を受けています。
- 最新のICDは?
小型になり、心室細動、頻拍をとめるだけでなく、心臓が動かなくなったときにペースメーカーの機能を併せ持ちます。また、心室頻拍である頻拍とそうでない頻拍を読み分ける精度が増し、より安全になっています
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