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2013年1月14日放送

#15「あなたの知らない!?下町人情商店街」

出演

木之元亮

東京墨田区にある「キラキラ橘商店街」。今となっては珍しい本来の「地域密着型」商店街で、コンビニや大手チェーンの飲食店等が1軒もありません。

＜コッペパンだけを売る昔ながらのパン屋さん＞

木之元さんが訪れたパン屋さん。なんと、ショーケースに並ぶのはコッペパン1種類！ご主人は昔ながらのパン焼き釜で60年以上、ひたすらコッペパンだけを焼き続けているのです。
しかし、時の流れには逆らえず、最近はシャッターを下ろしたままのお店が増えていくばかり…。

＜“パワースポット”と出張青空市＞

お年寄り向けの肌着などを中心に販売している「肌着の大和」のご主人で商店街の組合理事の大和さん（59歳）。近くに完成した東京スカイツリー目当てに訪れる観光客をなんとか引っ張って来ようと一計を案じます。
このところの“パワースポットブーム”にあやかって考え出したのが「お金がたまるスポット」。商店街にある「田丸（たまる）神社」をその名から、「お金が貯まる」「御利益が溜まる」という新名所としてアピールしようというのです。
しかし、そこは下町っ子の大和さん。昔からのお客さんたちを大事にすることも忘れてはいません。近くの都営住宅の広場へ出張サービスの青空市の開催を企画します。都営住宅の主婦たちが大挙して商店街へ来てくれたのも今は昔。大切なお得意さんたちは高齢化して足が遠のいてしまっていたのでした。

＜元気なお店の活力はどこから？＞

「おでん種」の店「大国屋」さん。ご主人の萩谷さんは3代目。仕入れた魚を石臼ですりつぶして種を作るという今や珍しい手作りにこだわり続けています。
店の宝は先代から受け継ぎ、長年大切に使ってきた石臼とつぎ足し続けてきた揚げ物の油。そしてもう一つの宝は、後を継ぐ決意をしてお店を手伝っている、息子の良太さん。お店の看板メニュー「カレーボール」づくりを任されています。これがなかなかの出来！

＜“個人商店”から“会社”へ＞

一方、後継ぎ問題の足かせをなくそうと、お店を会社組織にしてしまったのが「三善豆腐工房」の平田さん。
「今や個人営業の豆腐店は衰退の一途。だがどんな商売も生き残る術はあるはず」。バジル入りなど付加価値の高いユニークなお豆腐を作ったり、将来、豆腐屋さん経営を目指す若い人たちを雇い入れるなどして、店舗も今や3店までに！

＜「朝市」で見せる、下町の心意気！＞

近くの大型店やスーパーマーケットに負けないぞ！とばかりに30年ほど前から始まった「朝市」。商店街の元気なお店の力を結集する、月に一度のイベントです。
各店舗の武器は「この商店街にしかない味」。スーパーには出せない、伝統の味と技を楽しんでほしい…そんな商店街の心意気に答えるように、朝5時には行列ができ始め、7時にはかつての賑わいを思わせる人の波が…。
訪れる人が元気と笑顔をもらって帰る下町人情商店街。そこには生き残りをかける人たちがいました。人々の絆と伝統の味…商店街はニッポンの元気の源なのかもしれません。

今週の「それおも」スポット