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2012年10月29日放送

#5「グルマンの冒険」

リポーター
林家木久蔵、立川志ら乃、こごま、古和咲紀

食の最高の贅沢とは何であろうか。
都会の三ツ星レストランでのディナー…。
否、そうではないといいたい。
私たちが旨いとするもの。それは、自らが赴くことでしか出会えぬ「味」。
この世には、旬の食材を最高に贅沢に頂く“一期一会の美味”が存在するという。
さあ今宵も全身が全身が舌となる美食の冒険に、出でよ…。
「美食の冒険者」は、昔からの日本の味を様々に表現してきた落語家と「食」の興味津々の小学生のコンビ。

〈“斎藤茂吉が愛した”銀ウナギの牛乳茶漬〉

#5-1

大正から昭和にかけて活躍した歌人、斎藤茂吉は無類のウナギ好きとしても知られる。
戦中・戦後の物不足の折にも、買い蓄えていた「鰻の缶詰」を食べていたほど。
ある日の茂吉の日記には『今日ハツカレテ朝ヨリ臥床ナドセリ。夕食ニうなぎナドヲ取リ牛乳ヲカケテ食ス』との記述がある。
「賢者の食欲」(里見真三著)はこの「茂吉茶漬け」を再現し、こう記す。
『熱々のご飯にうなぎを乗せ、紅ショウガと熱々の牛乳をかきこむと、爽やかな風味が私の味蕾を支配した。牛乳が内包する甘味成分が、鰻を触媒にして突然立ち上がり、甘辛のタレと絶妙なハーモニーを奏で始めた』。
#5-3 この「茂吉の牛乳茶漬」に挑戦しようと立ち上がったのは、木久翁の長男、二代目・林家木久蔵さんと浪速の人気子役、古和咲紀ちゃんの二人。
ならば、最高のウナギで「牛乳茶漬」を!と二人が目指したのは、岡山・児島湾。
実は直通の間では有名な、日本最高の天然ウナギがとれる場所の一つなのだ。
しかも、その中でも「幻」と言われる最高峰、それが「銀ウナギ」。
ぜひとも、「銀ウナギ」で牛乳茶漬けを食べてみたい!
しかし、ここ数年全国でウナギの捕獲量は減少傾向。「銀ウナギ」は無事採れるのか?
そして、「茂吉の牛乳茶漬」の味わいとは?

〈“池波正太郎風”マサバのレモン掛け〉

#5-2

池波 正太郎は『鬼平犯科帳』『仕掛人・藤枝梅安』『真田太平記』など、言わずと知れた時代小説・歴史小説作家である。もちろん、美食家としても有名な池波はそのエッセイ「食卓の情景」で、戦時中に通信兵として山口に駐屯していた時の鯖の食べ方が『すこぶる旨かった』と記している。
それが「池波正太郎風 鯖のレモンじめ』だ。
鯖のブランドといえば、西の「関サバ」のほか、東の「松輪サバ」がある。
三浦半島の南端、松輪ではお盆過ぎから秋にかけて、マサバの一本釣りが盛んだが、特に最盛期のものは胴体から尾にかけて金色の筋が光り、脂の旨みがたっぷりのった最高級品「黄金サバ」として珍重されている。
#5-4 談志の孫弟子で、今年12月には真打に昇進の立川志ら乃さんと子ども料理人・こごまちゃんの「食の冒険者」コンビが「黄金サバのレモン掛け」にチャレンジ。
今年は9月いっぱい厳しい残暑が続いたせいか、10月の半ばになってもまだマサバは姿を見せない。
サバ漁に出た松輪のプロの漁師さんたちも、マサバはほとんど釣れずに帰ってくる日が続く。
そんな中、志ら乃さんたちに声をかけてくれたのが、サバの一本釣りの名人、鈴木茂さんだ。
鈴木さんの船で夜中のサバ漁に出発!しかし、名人も「これはおかしい」と首をひねる…。
志ら乃さんとこごまちゃんがたどり着いた「マサバのレモンかけ」の風味とは!?

今回の「それおも」スポット

ミルク工房ジェラテリアMISAO

岡山県岡山市南区北七区628
電話:08636-2-5542
アクセス:常山駅より車で30分
営業時間:10:30〜18:00(5月〜9月)/10:30〜17:00(10月〜4月)
定休日:10月〜4月毎週月曜日(祝日の場合は翌日)

美魚味(みなみ)

岡山県岡山市北区中央町1-2
電話:086-232-5411
アクセス:岡山駅より徒歩15分
営業時間:16:30〜24:00(LO23:30)
定休日:日曜日

あかね雲

東京都杉並区高円寺南2-19-22
電話:03-6670-9206
アクセス:丸の内線新高円寺駅より徒歩5分
営業時間:19:30〜23:30(LO23:00)
定休日:不定休