新・地球絶景紀行
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39 南フランス ピレネー 自然の大劇場
2020年8月26日放送

①キリスト教の一大巡礼地 ルルド
旅の始まりはピレネーの麓の町、ルルド。キリスト教の一大巡礼地で年間600万人もが訪れます。
1858年、14才の少女ベルナデッドが聖母マリアと遭遇し、お告げを受けて洞窟を掘ると、泉が湧いて、その水で難病が治る奇跡がいくつもおきました。泉の奇跡として教会が認定したのは、今までに70件ですが、それをはるかに超える奇跡が石碑に刻まれていました。それによって「ルルドの奇跡」と呼ばれているそうです。
夜にはマリア様に祈りを捧げる儀式があり、ロウソクの行列がとても美しく荘厳な雰囲気に。毎晩行われる行進は多いときには2万人以上が参加します。暗闇に浮かぶロウソクの灯りはまるで星のようでした。
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②ピック・デュ・ミディ天文台
次に訪れたのはピック・デュ・ミディ天文台。
ロープウェイを乗り継いで標高2877メートルの峰へ。この天文台は3000メートル近い高さ、そして尖った山の頂上にあり、周囲に高い山がないので、景色を見渡すには理想的な場所。
この天文台のもう一つの魅力は、星空。数年前に研究者用の宿泊施設の一部がホテルに改装され、一般客も泊まれるようになりました。周囲に高い山がないので乱気流が起きず、大気が安定しているので、雲が出づらくて天文観測をするには世界でも有数の場所なんだそうです。頭上には、天文学者さえ魅了されるという、世界屈指の星空が広がっていました。
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③「自然の大劇場」ガヴァルニー圏谷
最後に訪れたのはピレネーの巨大な谷、ガヴァルニー圏谷。
圏谷とは谷の形がお椀状のもの。200万年前、この一帯は氷河でおおわれ、その氷河に削られて生まれたのが、ガヴァルニー圏谷。美しい自然と、その中で守られてきた放牧などの伝統が評価され、世界複合遺産に登録されています。ここをよく訪れた作家のヴィクトル・ユゴーはガヴァルニーを「自然の大劇場」と讃えたそうです。
絶壁には落差が422メートルあるヨーロッパで最大の滝が。旅の最後に辿りついたその場所は、まさに「幸せの劇場」でした。
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