THEナンバー2

毎週木曜よる10時オンエア

綺羅星の如く、日本史を彩る名将たち。 私たちがよく知る歴史の表舞台、 その陰には常に「ナンバー2」の存在がありました。いわばそれはもうひとつの「歴史物語」。

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西郷隆盛

ゲスト: 加治翔一

維新最大の功労者である西郷隆盛だが、実は生前の姿を写した写真は一枚も存在しない。しかしその定説を覆す写真が発見されたのだ! また生前の西郷を誰よりもよく知る男、勝海舟から見た西郷隆盛の実像とは一体!?

勝海舟との運命の出会い

勝は幕府の責任者であり、反対に西郷は倒幕の責任者であった。相反する二人の立場。しかし勝は西郷の死を惜しみ西郷の留魂碑を建立しているのだ。実は1864年9月11日。大阪で初めて会談した西郷と勝は意気投合し、この時芽生えた深い友情は生涯に渡って続いてゆく。そして日本の歴史を動かしていく。二人はまず長州征伐を終わらせようと尽力。その後、西郷は仇敵長州との同盟に向け動き出す。そして1866年、打倒「徳川幕府」を旗印とする薩長同盟が結ばれたのだ。この同盟が結ばれる裏にはある驚愕の事実 が隠されていた。その事実を物語るものこそ「13人撮り」と呼ばれる一枚の写真。ここに写された人物たちの真の目的は「薩英同盟」の締結ではなかったのかとゲストの加治将一先生は見ている。この写真に写っている大柄な男。この男は一体・・・・

二度目の会談 江戸無血開城

1867年。大政奉還、王政復古と時代は大きく動き新政府が樹立される。慶喜が「大政奉還」したがために薩長は幕府を攻撃する大儀を失ってしまい、古い体制を崩すには戦しかないと考えた西郷は江戸城総攻撃を仕掛ける。その時、待ったをかけた男がいた。勝海舟である。陸軍総裁として新政府と交渉する役についていた勝は、西郷を誰よりもよく知る男。勝は見事、西郷を思いとどまらせ戦火により火の海になるはずだった江戸を救う。会談の際の西郷の振る舞いを、勝は終生忘れる事はなかった。「西郷さんは始終手をひざの上に置いて正座を崩そうとはせず、敗軍の将である私をあなどるような様子は少しも見せなった。」


三度目の会談 苦悩をもらす西郷

1870年、時代が明治に変わっても新政府による改革は思うように進まなかった。中でも一番重要な課題は「廃藩置県」。この大事業を成し遂げられるのは西郷しかいない。新政府はそう考え大久保利通は涙ながらに説得。鹿児島ですでに廃藩置県を先取りする改革を行っていた西郷は見事「廃藩置県」を成功させるのだが・・・。しかし士族たちの働く場を奪ってしまった事に対して心を痛めた西郷は勝に「こげん面倒なこっになるんじゃったら、早う死んじょった方がましでごわした。」ともらしている。信頼する勝にだからこそ打ち明けられた本音だったのかもしれない。

逆臣!?西南戦争 会いに行かなかった勝海舟

西郷は明治に入ってこじれだした朝鮮との関係回復に着手するのだが、岩倉、伊藤らが西郷を政権から引きずり降ろそうとし征韓論を巡る争いに発展。嫌気がさした西郷は辞表をだし鹿児島に戻り、鹿児島の士族とその子弟を自立させる為に私学校を創立する。やがて私学校の生徒は3万人にまで急増。鹿児島は西郷を長とした独立国家のようになってゆき、その力を恐れた新政府との間で日本最後の内戦・西南戦争が勃発。そして敗戦濃厚の西郷に降伏をすすめようとする案が浮上。仲裁役に選ばれたのは勝だった。しかし大久保利通に利用されるのを嫌った勝は、西郷に会いに行こうとはしなかった・・・。明治10年9月24日。西郷隆盛は自決しその一生を終える。西郷の死後、勝海舟は亡きの友の追悼と名誉回復に努めた。西郷の忘れ形見・寅太郎を支援し、留魂碑を建てた。勝が西郷の待つ冥界に旅立つわずか1ヶ月前の明治31年・師走。上野の西郷像の除幕式に出席した勝は「どうも出来がよくない。」と一言。西郷を誰よりも知る男・勝海舟だからこそ言える言葉でもあった。 西郷隆盛の本当の顏。それは今も謎のままである…。


幕末以降の歴史上のさまざまな「ナンバー2」に共通しているのは「写真が残っている」ということ。
意思の強さを写真から感じ取ったり、意外と気さくそうだな…なんて感想をいただいてみたり。(ちなみに私のお気に入りはどことなくすがすがしい、すっきりとした魅力を目元から感じる「中岡慎太郎」です。)
そんな中で「本当の貌」が歴史の教科書には載っていない西郷隆盛。
誰もが頭に思い浮かべる「どんぐり眼の西郷どん」は合成写真であっただんて…今回加治先生がみつけた写真によって西郷の「本当の貌」をわたしたちはみることになりました。
感想を述べれば…ひとこと!素敵!!!
真一文字に結ばれたくちもとは頑固そうですが、男女ともに好かれそうな不思議な魅力に包まれているように感じました。そして頼りがいがあってひっぱっていってくれそう…。
多くのひとを魅了した西郷さん。
当時の日本人の気持ちがよーくわかった気がしました。