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#71 「白き雄峰たちへの道 唐松岳」(3月28日 放送)

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長野県と富山県の県境にまたがる唐松岳。標高2696m。
北アルプス・後立山連峰の縦走路に位置し、南に五竜岳、鹿島槍ヶ岳、北には不帰嶮、白馬三山が連なる。更に、彼方には雪をまとう剣岳をはじめ、立山連峰が見渡せる雄峰たちに囲まれた山。

夏には多くの登山客で賑わうこの山も冬は厳しき峻嶺に姿を変え、登る者を選ぶ困難な道となる。

この山に向かうのは、夏に唐松岳を経て、五竜岳登頂を果たした女優・馬渕英俚可。
岩稜を乗り越えた馬渕が厳冬期の雪稜に挑戦する。

【 ロケ日: 3月3日~3月6日 】

見どころ
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北アルプスでも北部に位置する八方尾根は豪雪地帯。八方尾根スキー場は日本有数の標高差で知られ、長野オリンピックではスキー競技の花形である回転競技も行われた。今回のルートはそのスキー場のリフト終点から始まり、八方尾根の尾根づたいに唐松岳を目指す。

八方を見渡せることから「八方尾根」と呼ばれるこの尾根は、樹木が少なく眺望はいいが、ひとたび風が吹けば身を守るところが一切なく、天候の影響を受けやすい難ルート。

ガイドを務めるのは前回の五竜岳登山と同じく、白馬山案内人組合組合長の松本正信さん。地元の山を知り尽くした松本さんも「天候の安定しない3月の八方尾根は難しい」と言う。

白銀の装いに姿を変えた厳しき雄峰たちを前に、馬渕は何を掴むのか。


取材後記
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今回お世話になった八方池山荘はスキー場のリフト終点にある山小屋でした。
日中はスキー客も多く、いつもの山小屋とは違った雰囲気。
リフトやゴンドラも止まってしまう暴風雪にみまわれることもしばしばあります。
そのため撮影スタッフの安全を考え、ガイドさんは今までで一番多い人数体制に。
何人ものガイドさんがスケジュールを調整して、入れ替わりで登ってきてくれました。

「ゴンドラが止まってしまったらガイドさんは帰れないのではないか?」と私が心配していると、
ガイドさんは「大丈夫です。滑って帰りますので。」と一言。
唖然とする私を尻目に、スキー板を装着し、颯爽とゲレンデを滑って下山していくガイドさん達。

白馬の山男の爽やかさに圧倒された山行でした。