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#57 「雲まとう岩稜の道 五竜岳」(10月25日 放送)

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北アルプスの後立山連峰の中でもひときわ重厚な存在感を放つ五竜岳。
長野県と富山県にまたがる標高2,814mのこの山は日本百名山の一つ。

深田久弥が日本百名山で「山容雄偉、岩稜峻厲(がんりょうしゅんれい)、根張りのどっしりした山」
と讃えた、男性的で猛々しい山。
その岩稜を制した者は日本三霊山の立山をはじめ、剣岳、鹿島槍ヶ岳など名だたる山々を
間近に眺めることができる。

厳しい岩肌を持ち威厳あるこの山に、女優・馬渕英俚可が挑む。

【 ロケ日: 8月27日~9月2日 】

見どころ
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登山客がピークになるお盆を過ぎ、本来の静けさを取り戻した北アルプス。 今回のルートは八方尾根から唐松岳を経て、稜線づたいに五竜岳を目指す。

黒部渓谷の上を歩くこのルートでは、麓から望むのとは一味違った迫力をもつ五竜岳が姿を現す。稜線に雲が生まれ、流れていく夏の北アルプス。雲の切れ間から見える雄大な山景。唐松山荘からの登山道は次第にやせ尾根を通る道へと変わり、深く切れ落ちた岩稜沿いに鎖場を設けた難所牛首となる。そこから後立山連峰最鞍部へと続く下り坂では緊張が続く。

馬渕を案内するのは30年以上も白馬村に暮らし、ガイドを続ける白馬山案内人組合・組合長の松本正信さん。地元の山を愛する松本さんが馬渕に山の楽しみの新たな一面を伝えます。

「なぜ山に登るのか」と問い続ける馬渕、山々に囲まれた北アルプスのご来光はその答えとなるのか。


取材後記
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今回ADを務めた私は去年夏、立山の雷鳥沢ヒュッテで働いていました。 山での撮影は、撮影のペースに合わせて山を登り、姿が見切れないよう岩場に隠れたりと、山仕事以上に過酷でしたが、ふと稜線から遠く見える剱岳や立山連峰がふるさとのように懐かしく感じられました。

ロケ準備からこの一ヶ月間片時も頭を離れなかった五竜岳。山小屋仕事とはまた違った濃密な時間を過ごし、下山間際、山荘前で目にした雄大でどっしりしたその山容はまるで、「またおいで」と言ってくれているような気がしました。