榊原・嶌のグローバルナビ


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第466回 2010年1月9日 放送

日本経済に貢献した優れた経営者に贈られる「財界賞」。2009年度はキッコーマンの茂木友三郎代表取締役会長CEOが受賞しました。茂木さんは21世紀臨調の共同代表を務め、政府の行政刷新会議の議員にも就任しています。これからの日本をリードするキーパーソンに、日本の再生、経済復活への戦略を聞きました。

まず、戦後初の政権交代について茂木さんは「国民の期待と不安の中で鳩山政権はいいスタートを切った。しかし、4ヶ月を過ぎた感想として外交、特に日米関係が心配。温室効果ガス25%削減と大きな目標を掲げたことは評価するが、それを実行に移さなければならない」と指摘しています。また、国の予算、制度、行政のあり方を刷新する行政刷新会議については「特に国民目線で無駄な予算を削減した事業仕分けは評価に値する」とし、更に今後の役割については…

  1. (1)行政のやるべき仕事を絞り込む
  2. (2)行政の生産性を上げる
  3. (3)行政の制度を見直す

…という3つのポイントを挙げています。

また、昨年末、政府は「輝きのある日本へ」と題した成長戦略の基本方針を打ち出しました。今後10年余りをかけて取り組む意欲的な目標が並んでいます。例えば、2020年度までの平均で名目3%、実質2%を上回る経済成長を実現。2020年度の名目GDPは現在の1.4倍、650兆円程度。更に、今後の重点分野として「環境」「健康」「アジア」などの6つを提示。そうした成長戦略に対する茂木さんの見方は、「企業が需要を創造するような環境を作ることが必要。規制改革、税制改革ですよね」とのこと。

最後に、デフレ脱却、そして景気回復を目指す日本経済に何が必要なのか。茂木さんからの提言です。

  1. (1)パイを小さくしないためには企業の新規参入が大切。
  2.  新産業の立ち上げなどで経済の新陳代謝を進めること。
  3. (2)行き過ぎた市場原理主義への反動が出ているが構造改革は継続すべき。
  4. (3)アメリカ流をコピーする必要はない。日本流市場メカニズムを構築して経済の活性化を。
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