榊原・嶌のグローバルナビ


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第429回 2009年7月4日 放送

大型家電量販店の全国展開で、いわゆる“街の電器屋さん”が窮地に陥っています。1982年には7万店以上あった“街の電器屋さん”は、2007年には4万店台にまで減少しました。危機を脱する手立てはないか、そう考えた井坂社長が立ち上げたのが“街の電器屋さんのネットワーク化”=電器屋チェーン「アトム電器」です。

アトム電器では「扱う商品が1つのメーカーだけ」、「量販店に比べて高い」といった、これまでの“街の電器屋さん”の弱点を払拭しました。売れる商品を揃え、量販店に負けない価格競争力を実現したのです。

その仕組みはというと…加盟店は毎月5万円を本部に支払う代わりに、本部は仕入れ業務などを一括して行います。加盟店一つ一つは独立した店ですが、フランチャイズチェーンとしてまとまることで、メーカーからの共同仕入れを可能にしました。販売促進に必要なチラシも本部が制作。「他店より1円でも高かったら差額の倍返し」という衝撃的なフレーズを謳った夏のエアコン祭りのようなイベントも本部が企画します。更に、家電量販店の店頭価格を調査し、加盟店に提供するのも本部の仕事。つまり、s小さな店ではとても無理とあきらめていた量販店の持つ強みを本部が提供するのです。

一方、本部が代行できないこともあります。それは地域密着型のサービス。販売から取り付け、説明、修理までのトータルサービスとアフターフォローは、“街の電器屋さん”の得意とするところ。「アトム電器」は、言わばいいとこどりの電器店です。

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