今週の謎

#34 2012年11月19日放送

今週のテーマ:「長屋」

江戸時代、江戸に住む町人の多くが暮らしていた長屋。そこには住民の結束を高める驚きのルールがありました。落語から読み解く長屋の人々の暮らしぶりとは?今回は長屋の暮らしに関する謎解き!

「今週の川柳」
椀と箸 持ってきやれと 壁をぶち
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江戸のうんちく学

様々な人々が暮らす江戸の長屋。それを取りまとめていたのは、大家です。「守貞漫稿」によれば、江戸には約2万人いたといいます。今で言えば町内会の世話役と町役場の窓口・事務職員を全て兼務しているようなもので、単なる雇われの長屋管理人ではありませんでした。大家には店子に対して多大な権限と責務をもっていました。店賃の支払いが長期滞ったりすると、追い立てて借家の明け渡しを強要しました。これを「店立て」といいます。旅に出る時には身元を証明する関所手形を書いたりもしました。また、嫁をもらう際は大家の許可が必要でした。もっとも責任が問われたのが借家人の選定。管理する長屋に無宿や禁制のキリシタンを入居させたり、店子が刃傷沙汰や犯罪、事件を起こした時は、大家も連座で管理責任を問われました。罰金で済む場合もあれば、江戸の所払い、時には遠島の重罪を受ける事も有り、その「連帯責任」はかなり大きかったといえます。

江戸料理のあれこれ

だるまや京染本店

だるまや京染本店

着物のしみ抜き、洗い張りなど、伝統技術による着物のお手入れをしてくれる「だるまや京染本店」。江戸時代の着物のお手入れの代表的な方法が「洗い張り」です。着物の糸をほどいてバラバラにして、一枚の反物に戻します。それを灰を水に溶かした灰汁などで洗い、乾かします。その際、特に絹の場合シワにならないように伸子(しんし)という両端に針のついた竹ヒゴを使って生地を延ばします。丁寧に手入れすれば孫の代まで着る事ができました。

おとな浮世絵コレクション

番組内で紹介した浮世絵はドコモのスマートフォン、携帯電話でご覧いただけます。ご紹介する浮世絵は毎週更新しております。