BS-TBS

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放送番組審議会

第32回

2010/12

2010年10月18日に第32回BS-TBS放送番組審議会が開催されました。審議会委員は5名が出席され、BS-TBS側からは平本社長以下8名が出席致しました。
第32回の審議会は、テレビ番組「BS-TBS生物多様性スペシャル~沖縄・サンゴの海に生きる 子どもたちにたくす『美ら海』」について審議を行いました。

放送日   2010年8月22日(日)15:00~16:54

 

委員からは以下のような意見・感想がありました。

  • ・こういう環境問題を取り上げる番組はだれに向けて、どういうアプローチをするのかが非常に大事だと思う。例えば横浜ベイスターズの選手たちが子どもたちと一緒にごみでも拾いに行くとか、アクションに繋がることがあればまた違ったかなと思いました。
  • ・いろんな研究結果等を踏まえて、沖縄の海はこんなふうに多様なんだとか、豊かなんだとか、あるいは今、危機なのだとか、そういうことがもう少しわかれば、切実にもう少し興味を持てたかなと思いました。
  • ・キャサリンさんが「私はサンゴが好きだから守りたい。イタちゃんが好きだから守ってあげたい」と仰っていて、それって物すごくストレートに子どもたちにも大人にも伝わるメッセージだと思いました。何か愛情というものがわいて、それを守りたいと思うことなしには、多分環境問題とかも解決していかないんじゃないかという気がして、それは物すごく素朴な言葉だけれども、伝わっていたかなというふうには思いました。
  • ・生物多様性とか環境問題というのは大きなテーマなので散漫になりがちなところを、サンゴの研究をしているキャサリンさんの生活を通して番組を進行させていくことによって一貫性があってわかりやすく、押しつけがましくなく、素直に受け入れられました。 大変上手なつくり方だなと思いました。
  • ・大変きれいな映像で、わかりやすいナレーションもあって、とても見やすかったし、生物多様性というのは難しい原理ですが、全部は説明はできないけれども、部分的だけど具体的に非常にうまく説明されているなと思いました。
  • ・この番組のねらいとは多分違うんだろうけれども、子どもを対象とする生物多様性の番組であれば、自分の庭や公園で生物多様性を見つけてみましょうみたいなことだってできるはずで、もう少し子どもがどういうふうな物の見方、考え方をするのかなというところをもう少し突っ込んでみるという必要もあったのかなと思いました。
  • ・1人の具体的な女性の生き方を通して、自然とかかわっていくことの大切さというのを子どもたちにわかりやすいメッセージとして伝わったんじゃないかなと思いました。
  • ・私もあの画面は大変すばらしくきれいですし、ナレーションがすごくよかったと思います。わかりやすく、長くなく短くなく、非常に聞きやすい。テンポも非常によかったと思うんですが、子ども向けとすると2時間はやっぱり長いと思いました。
  • ・特に子ども向けにやった場合に、気づかせて具体的に何ができるのというところまで少し落としてあげないと、人ごとで終わっちゃうし、それは沖縄の海の話でしょうみたいな話に終わってしまう。気づくだけじゃなくて子どもたちが意識を変えて、生活スタイルを少しでも変えて行くところまでいってほしい。
  • ・サンゴを守ることによって、そこにいる魚が守れるとかそこでの生態系がサンゴが死んじゃうことによって全体がだめになっちゃうというのはすごく重要な生物多様性のメッセージだなというふうに思いました。
  • ・もっとはっきりと子どもにわかるように単純化して見せていくような絵づらとか図とかあるとインパクトが残ると思いました。
  • ・こういう環境の番組は確かに非常にきれいにつくって子どもに夢を持たせることは大事なことだと思うんだけど、一方で環境保護のほろ苦い部分をどういうふうに見せるのか、一本やりの部分だけでは割り切れない部分がどうしても残りますね。
  • ・この1回の放送で全部を説明することは無理だとおもいますが、環境問題は子どもたちもすごく関心を持っているし、彼らこそ一番被害者になっていくわけなんで、この問題を正面から考えて、そこにある複雑さみたいなことを伝えていただきたい。
  • ・まず関心を持ってもらって、気づいてもらって、何ができるかというところへ、この後も展開していっていただきたいなと思っています。
  • ・多様性という概念をもう少し出せたらよかったなと思った。子どもにとってみると、例えば1つのクラスの中にいろんな子がいるのが大事だよというような意味での多様性、それを子どもに気づかせるというのも、とても重要なポイントになり得たかなという気がしました。
  • ・キャサリンさんは本当に自分の身の回りで最大限多様性を生かして、利用して暮らしていて、GDPではなくて豊かに暮らせるヒントみたいな感じもしましたよね。
  • ・もう少しここが知りたいみたいなヒントはいっぱい詰まった番組だという気がします。例えばウミガメのちょっと胸が痛むような話もあのごみはどこから来ているのかということになると、多分本土の私たちの問題にもなったりするだろうし、そこから発展もしていけます。またキャサリンさんの生き方にもうちょっとぎゅっと入っていったら、もしかしたら未来の暮らしのヒントみたいなのもあるかもしれないという意味では、ぜひ続編を5バージョンくらいつくっていただけたらと思いました。
BS-TBS番組審議会委員
委 員 長
師岡 文男  (上智 大学教授)
副委員長
村 和男 (弁護士)
委員
逢坂 剛  (作家)
委員
沼田 早苗 (写真家)
委員
野間 省伸 ((株)講談社 代表取締役副社長)
委員
成田 康昭 (立教大学教授)
委員
篠原 弘子  ((株)プレノンアッシュ 代表取締役社長 )