地球バス紀行トップへ戻る

地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2012年10月30日 O.A.

#81 デリー発天空のヒマラヤ山岳地帯へ

インド

地図

旅の舞台はインド。人口11億人の大国です。 首都デリーを出発し、北部にそびえたつヒマラヤ山脈を目にします。途中、20世紀を代表する建築家、ル・コルビジェが60年前に作った計画都市や、ヒンドゥー教の大祭に立ち寄ります。バスを乗り継ぎながら、観光では決して見ることの出来ないインドの素顔に迫ります。

首都・デリー/チャンディーガル
人口・約800万人、バブルで賑わう首都・リマが今回の旅の出発点。バスに乗り込み、走る事5時間、モダンな町並みが見えてきました。チャンディーガルというこの町は、今から60年以上前に、近代建築の巨匠、ル・コルビジェによって作られた計画都市。町にはモダンな建築が立ち並びます。コルビジェが作った集合住宅に暮らす地元住民と出会い、60年以上前のモダン建築に暮らす人々の暮らしに触れました。

英国時代の避暑地・シムラ
チャンディーガルを後にして、再びヒマラヤを目指します。しばらくするとバスは北部山岳地帯へ突入します。4時間後、シムラに到着。山の斜面にずらりと家々が立ち並ぶ、山岳都市です。バスの乗客から聞いた、山頂のモール広場を目指し、階段を上り続けること30分。山頂には、なぜかイギリス建築がびっしりと立ち並んでいました。町の人に話を聞くと、ここは今から200年近く前のイギリス植民地時代に、夏の避暑地として作られたと言います。イギリス建築と彼らが残して行った文化とともに暮らす地元の人々の暮らしを体感します。

ヒンドゥー教の大祭・マンディ
再び、バスに乗り込み、山肌に作られた険しい一本道を猛スピードで走ります。走ること、4時間。谷間の町マンディに立ち寄りました。町中を散策していると、祭り囃子の音が聞こえてきました。80以上のお寺が散在するマンディでは、ヒンドゥー教の神様シヴァを祀るお祭りが開催され、地元の人々で賑わっていました。地域のお寺に眠る500年前のご神体を拝見し、祭りで出会った老夫婦とともに、お寺を巡りました。

ヒマラヤ山脈山麓の町・クル
マンディからヒマラヤを目指す事、2時間。ヒマラヤが見えるという山麓の町クルに到着しました。ヒマラヤを目指して山を登っていると、途中、ショール織りの家族に出会いました。7人も娘がいるという、元気なヒマラヤの肝っ玉お母さん。山で生きる家族の暮らしにふれ、最後は家族のお父さんとともに、ヒマラヤを眺め、旅の締めくくりとしました。