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地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2012年4月10日 O.A.

#52 デリー発大河ガンジスを辿る

インド

地図

旅の舞台はインド。人口11億人の大国です。 首都デリーを出発し、ヒンドゥー教の聖地・バラナシを目指します。 途中、世界遺産・タージマハルや数千万人が参加する大祭、マグメーラに立ち寄ります。バスを乗り継ぎながら、観光では決して見ることの出来ないインドの素顔に迫ります。

首都・ニューデリー
1100万人が暮らすインドの首都•デリーが今回の旅の出発点。早朝のバザールに立ち寄ると、通学する子供たちやチャイ屋に集まる人々で賑わっていました。チャイを頂き体が温まったところで、早速、最初の目的地アグラへ向かうバスが発着する、サライケイルバススタンドへ。まずはここから南へ200km、世界遺産・タージマハルの街・アグラを目指します。

世界遺産・タージマハルの街、アグラ
直行便のデラックスバスに乗り、猛スピードで走ることおよそ5時間。アグラに到着。ホテルに一泊した後、バスで出会った地元の方に教えて頂いた情報をたよりに、早朝のタージマハルを見に行きます。そこには、霧の中に浮かぶ幻想的なタージマハルの姿がありました。さらにアグラの町中ではタージマハルの装飾を手がけた大理石職人の末裔に出会います。急速に時代が変わりゆくインドの中で、祖先から受け継いだ伝統の技術を後世に残そうと、懸命に仕事に取り組む大理石職人の親子の暮らしに触れます。

数千万人の祈りの祭り・イラハバード
今度はローカルバスに乗り南西に600キロ、インドの大祭、マグメーラが開催される、イラハバードを目指します。早朝にアグラを出発したバスは途中、人々が暮らす村々に立ち寄ります。気がつけばバスは超満員。途中、大渋滞にも巻き込まれながら、カーンプルを経由して、目的地イラハバードへ到着。早速マグメーラの会場へ向かいます。イラハバードでは、祭りが行われる1か月の間に、のべ数千万人の人々が参加するという沐浴の祭り、マグメーラが行われていました。会場であるガンジスの川岸には、インド全土からやってくる巡礼者のために無数のテントが立ち並んでいました。テント村を散策すると、祭りが行われる1か月の間、ずっとテントに暮らし、お祈りをする家族に出会いました。テントで暮らす家族の生活に触れ、ガンジス川での沐浴に同行し、人々が織りなす祈りの絶景にふれました。

バラナシ
マグメーラを後にして、最終目的地、バラナシへと向かいます。この地でガンジス川に沐浴し、お祈りすることは、ヒンドゥー教徒の生涯の夢だといいます。町中にはたくさんのお寺がありました。夕方、ガンジス川に到着すると、神々へのお祈りの儀式「アルティー」が行われていました。この儀式を一目見るため、インド全土から巡礼者たちが集まります。翌朝のガンジス川では、日の出とともに沐浴が行われていました。マグメーラの祈りとは対照的な、日常の中にとけ込む祈りの景色を眺め今回の旅を締めくくります。