地球バス紀行トップへ戻る

地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2011年12月6日 O.A.

#36 ローマ発アッピア街道

イタリア

地図

アッピア街道に沿って南イタリアの小さな町を巡る旅。
街道の起点ローマから路線バスに乗り、アドリア海に面した終点ブリンディシを目指します。
古代ローマ時代には、主に軍用道路として使用されたアッピア街道。人や物が行き交う東西交易の重要な道でもありました。その街道沿いには、素朴で美しい町が点在しています。
バスを途中下車して、最初に立ち寄った町カプアでは、地元の人のみぞ知るピザの名店を発見しました。100年以上変わらない伝統の味が売りだそうです。店内は大勢の常連さんで賑わい熱気に溢れていました。
海沿いの町マイオーリでは、地元の漁師さんの案内で海の洞窟へ。そこは、エメラルドグリーンの水面に、時折やわらかな潮風か吹き渡るまさに癒しの空間です。聞けば、漁師さんたちが漁の合間に仮眠をとるための休憩場所なんだそうです。
中世の面影をとどめる白い町ジノーザでは、今は廃墟になってしまった無数の洞窟住居を修復し、再生させようという熱いハートを持った男たちと出会いました。
ローマ発、ブリンディシ行きのバスの旅。いにしえの街道で出会ったのは、伝統を守る人、歴史を作る人、誰もが未来に向かって楽しみながら生きていました。