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地球バス紀行

毎週火曜22時オンエア

人間の鼓動に出会う旅、一篇の旅物語
旅の案内役は「バス」です。大陸を横断する長距離バスから都市部を毛細血管のほうに走り回る生活導線バス。早足の旅ではけっして見えて来ない車窓の風景が、乗り合わせた人との出会いが、いろいろな物語を紡ぎだしていきます。

2013年3月19日 O.A.

#100 シレット発ベンガル湾の巨大ビーチへ

バングラデシュ

地図

今回の舞台はインドの東に位置するバングラデシュ。その北東部の都市シレットを起点にし、天然ガスの産地ホリプール、紅茶の茶畑が美しいスリモンゴル、そして全長120kmのビーチがあるコックスバザールを目指します。バスに乗ると、乗務員が、車体を手でバンバン!と叩きます。実は運転手への合図で、1回叩くと「止まれ」、2回叩くと「進め」なんだとか。またバングラデシュのバスは、多少の故障や車体のキズ、フロントガラスが割れててもお構いなく走るのですが、狭い道でも対向車と猛スピードですれ違うのです。

ホリプール
そんなバスに揺られ、まず訪れたシレット近郊のホリプールに向かいます。地面に火をつけたマッチを投げると、その地面が引火するという驚きの場所です。地中にガスが溜まっているとのことで、地元の子供たちが火をつけてくれました。子供たちはいつも学校終わりや休日に、ここに来て観光客に見せてチップを貰っているんだとか。

スリモンゴル
続いて訪れたのは、紅茶の産地スリモンゴル。バングラデシュでは紅茶が好まれており、町の小さな屋台には様々な紅茶が売られています。茶畑の中にある紅茶屋を訪れると「七色の紅茶」という七種類の紅茶が混ざらずに七層になってグラスに注がれている不思議な紅茶を発見。さらに少数民族・モニプリ族の伝統舞踊の練習に偶然出会うことができました。

コックスバザール
最終目的地、コックス・バザールへ。全長120キロのビーチに向かうと、そこには大勢の人たちで賑わっていたのですが、よく見ると、誰ひとり水着の人がいない! 洋服のまま海に入り泳いでいるのです。その数があまりにも多く、とても違和感を感じます。聞けば、イスラム教徒が多いバングラデシュ人は肌を露出することを控えているので、水着ではなく衣服を着たまま海で遊ぶ人が多いそうです。そんなコックスバザールには、夕日の名所もあり、最後は絶景を眺めながら旅を終えました。