「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#69 時の宝箱 ボヘミアの森(チェコ) 2011/8/26 O.A.

黄金の劇場都市・プラハ

日本から飛行機を乗り継いでおよそ14時間。チェコ共和国の首都・プラハに到着。14世紀には神聖ローマ帝国の首都として繁栄を謳歌した魅惑の都市。"百塔の町"、"欧州魔法の都"など、歴史の重みを携えた町並みを称賛する呼称が多いことに納得の美しさです。到着した当日は、ちょうどアイスホッケーワールドカップの3位決定戦。長年のライバルロシアと戦うチェコチームの勇姿を、歴史的建築物のどまんなかでパブリック・ビューイングするその様子にチェコ人の懐の深さを感じました。世界一ビール好きな国民だから、平日昼間であろうとまずはビールを片手に!
日没は21時。夜のカレル橋とその奥に見えるプラハ城はまさに圧巻。抑えの効いたライティングは有名な舞台の照明デザイナーが担当しているとのことです。

伝統の技息づくボヘミア

中世から繁栄を謳歌したチェコ。しかし、その立地条件から列強の脅威にさらされる 運命にありました。もともと手先が器用だった人々の技に磨きがかかったのは、「信じられるのは己の技のみ」という思いがあったのかもしれません。ボヘミアには世界に誇る伝統技術がいくつかあります。黄金色のピルスナー・ビール発祥の地であり、ボヘミア・グラスの一大拠点であり、チェコ人形の「深み」は他国の追随を許しません。腕自慢の職人さんたちは頑固一徹と思いきや、みなさん気さくで優しい。ホドヴァ・プラナのビール温泉で一杯頂き、気持ちよくお散歩。そこで偶然見つけたたんぽぽ畑。ほろ酔い気分で夕焼けを迎えました。

ボヘミアの秘境の森へ

ボヘミア地方をさらに北上。ドイツ国境に近い場所にデェチーンという森の里があります。まずはゆったりのんびり小さなカヌーでさらに奥へ。悠久の時を感じさせる奇岩の崖が険しくなっていきます。「自然に囲まれる仕事が何よりも好き」という若き船頭さんの秘技「糸ナイアガラ」を楽しみながら贅沢な時間が流れます。カヌーを降りた後、今度は絶景を目指して思わぬ登山の開始。その名は「プラフチェツカー・ゲート」という奇岩の秘境。日本人が訪れることはほとんどないとのこと。3時間の登の後、その姿を表しました。ご褒美はサンセットの独り占めです。