「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#400 人類の宝 世界遺跡スペシャル 2018/7/11 O.A.

アンコール遺跡(カンボジア)

訪れたのはカンボジア。今から約1200年前に誕生したアジアの至宝、アンコール王朝の傑作遺跡群へ。まずは最高傑作と呼ばれる巨大寺院、アンコール・ワットへ。かつて王と一部の側近しか登れなかったという三階部分には、この寺院を建てた王が、神と合体の儀式を行ったという65mの荘厳な祠がありました。続いて、高さ8mの城壁が周囲12kmを囲む巨大要塞都市、アンコール・トムへ。かつて10万人近くが生活していたという都市の中心には、四面に菩薩の顔を彫刻した「四面仏塔」と呼ばれる塔が建ち並ぶ、バイヨン寺院がありました。その夜、滅多に見られない絶景が待っていました。ライトアップされた最高傑作アンコール・ワット。遺跡の特設ステージでは、天女の舞も披露され、まるで夢のワンシーンのような絶景に魅了されました。

ペトラ遺跡(ヨルダン)

中東・ヨルダン。人気の世界遺産、古代都市ペトラ遺跡へ。陽気なガイドさんに案内してもらいます。映画「インディ・ジョーンズ」でもおなじみの宝物殿はその美しい装飾に圧倒され、かつてここを建設したナバタイ人が交易で築いた巨万の富と高度な技術を至るところで感じました。そしてクライマックスは、ペトラのライトアップショー。昼間訪れた宝物殿は1500本ものロウソクに照らされ、その表情を一変させます。幻想的な姿を眺めながら古代楽器の音色に2000年前の世界へと誘われていきました。

テオティワカン(メキシコ)

次はメキシコ、「神々の都市」と呼ばれるテオティワカン遺跡へ。メキシコシティから車で約1時間。巨大な古代遺跡の中へ。まず目についたのが2つの巨大ピラミッド、太陽と月のピラミッド。当時の人々は、町に宇宙を表現したんだそう。年に一度、春分の日には世界中から観光客が集まります。この日だけ特別に太陽が強いパワーを放つとされ、頂上でその光を浴びると幸福になれるという伝説があるんです。数万人の観光客とともに太陽のピラミッドの頂上で太陽のパワーを浴びます。金色の太陽と、太陽のピラミッド。天と地に二つの太陽が現れたそのとき、はるかな古代都市がひととき甦ったような気がしました。

バガン遺跡・カックー遺跡(ミャンマー)

最後は未知なる国ミャンマー。まずは今からおよそ1000年前にミャンマー史上初の統一王朝が栄えた古都・バガンへ。広大な平原におよそ3000もの仏塔や寺院が建つこの遺跡群は、ミャンマーの仏教文化発祥の地と考えられているそうです。そんなバガンで最も美しいと言われるアーナンダ寺院を訪れると、そこには「微笑みの顔」「生真面目な顔」という2つの顔を持った巨大仏像が。その表情に秘められた仏の心に触れ、古代王朝に思い馳せました。内紛の影響を受け、今世紀初頭まで観光客の立ち入りが禁じられていた秘境・カックー遺跡へ。待っていたのは、およそ2500の仏塔が整然と並ぶ圧巻の光景。仏塔の先端には装飾として鈴がつけられていて、夕暮れになると涼やかな風とともに優しい鈴の音が遺跡を包み込みました。