「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#354 フィヨルドと氷河の大地(ノルウェー) 2017/6/28 O.A.

美しい港町 オーレスン

今回の舞台は氷河が作り上げた絶景の宝庫・ノルウェー。旅の始まりは、豊かな海の幸が集まる港町・オーレスン。アルバという可愛らしい犬を相棒に働く漁師さんとふれあい、町で評判のレストランでは伝統の干しタラやあんこうを使った絶品海鮮料理をいただきます。そしてなんといってもこの町の魅力は、ユーゲント・シュティール様式の建造物で統一された美しい町並み。約110年前にオーレスンで起こった大火災の後、復興の為にヨーロッパ中の建築家が呼び寄せられ、現在の町並みができたんだとか。日が沈んだばかり、昼と夜の境目のマジカルアワーには、その町並みを一望できるという展望台へ。優美な建造物が作り出す絶景を堪能しました。 

世界遺産“ガイランゲルフィヨルド”

2日目、目指すは世界遺産ガイランゲルフィヨルドの深部です。オーレスンからバスで約3時間のヘレシルトに到着。ここからは、ガイランゲルフィヨルドを進むフェリーに乗船します。シーズンには世界中から100万人もの旅行者が乗船するという人気観光フェリー。屹立する山々や、7つの滝が並んで落ちる“7人姉妹の滝”が見どころで、かつて氷河が大地を削りながら作り上げたフィヨルドの世界を堪能しました。約1時間の船旅を終え、ガイランゲルに到着。地元の方による案内の下、落差250メートルの断崖の上にある農場跡へ。そこはかつて、貧しい一家が自由を求めて生活の場を崖の上に移した場所。ヤギや羊を飼い、小さな畑を作って人生を切り開いたそうです。人を拒むような世界をあえて故郷にした人々。ここから見える絶景は彼らの目にどのように映っていたのでしょうか…。

青く輝くブリクスダール氷河

3日目は、フィヨルドの生みの親「氷河」を間近で見おうと、かつて村一帯が氷に覆われていたというオルデダーレンを訪れます。ここで出会ったのは酪農農家のご夫婦。凍てつく大地で受け継がれてきた素朴な暮らしがありました。さらに、酪農農家のご主人から、氷河をもっと近くで見られる絶景スポットを教えてもらいました。早速、オルデダーレンから南に約30分先にあるブリクスダールへ。バギーに乗り換え10分ほど行くと、そこには青く輝くブリクスダール氷河がありました。まさに自然の雄大さを感じる絶景!ブリクスダール氷河はヨーロッパ最大級・ヨステダール氷河の支流の一つで、今もゆっくりと活動を続けています。バギーの運転手いわく、「近年は雪が少ないため氷にならず、少しずつ溶けてしまっている」のだとか。旅の最終日に待っていたのは地球温暖化によって徐々に居場所をなくしつつある氷河の景色でした。