「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#343 陸のハロン湾 タムコック(ベトナム) 2017/3/31 O.A.

ハノイ

ベトナムの絶景旅は首都のハノイから。まずは目の前を走るバイクの群れに圧倒されました。さすがバイク天国ですねえ。向かったのはハノイの旧市街。いろんなお店が並んでいて、まるでお祭りみたいに賑やかなんです。路地の奥で見つけたのがハノイの隠れ家カフェ。ハノイの名所「ホアンキエム湖」が一望できる特等席で名物・エッグコーヒーをいただきました。練乳と卵のクリームが苦めのコーヒーとマッチしてとってもおいしいんです。さあ、ベトナムっぽさを堪能したところで、そろそろ絶景の情報を探しにいかなくちゃ。と、立ち寄ったのが刺しゅう屋さん。まるで写真みたいに緻密で驚きました。店員さんがすすめてくれたのが「タムコック」という実際にある場所を描いた刺しゅう。奇岩に囲まれた一本の川に小舟が浮かんでいて・・・とっても神秘的!陸のハロン湾とも呼ばれるベトナム随一の景勝地で、船に乗って川下りができるんですって!というわけで、今回の絶景は「タムコック」に決定です。

陸のハロン湾

タムコックの玄関口「ニンビン」まではハノイからバスで2時間ほど。でも、天気はまさかの雨…。ついてませんねえ。でも行くだけ行ってみなくちゃ。タムコックに到着すると…なんと!船が出ています。みんな、傘をさしていますが結構な数の船が見えます。観光客の方に話を聞いてみると、「雨だからこそ良かった!」との声が。不安を抱えながらも私も船に乗ってみることに。船を漕いでくれたのは8歳から船を操っているというお母さん。なんと足で船を漕いでいます。すごい技術!目の前に大きな岩山が迫ってきます。不思議な形をした奇岩の下を流れる一本の川。大昔、このあたりは海の底だったのだそうです。石灰岩質の岩を雨数が侵食し、今の景色に。しばらく行くと巨大な洞窟、つまり鍾乳洞が。真っ暗な洞窟の先に待っていたのは…。雨に彩られ、まさに山水画のような風景でした。霧に包まれた奇岩と川。雨で良かったかも!ツアー終わりにお母さんが川辺の自宅に招待してくれました。家にはやさしいご主人とかわいいワンちゃんが。お昼ご飯までいただいちゃいました。お母さんが話してくれたのが朝日に照らされたタムコックが最も美しいということ。奇岩の上から顔を出した太陽が川をバラ色に染めるんですって!これはぜひ翌朝、見なくては!

朝日に輝く悠久の流れ

翌朝5時。船着き場で船頭のお母さんと待ち合わせをしています。まだ、真っ暗です。無事にお母さんと合流し、さっそくおすすめのポイントへ。雨は降っていませんが、雲は多いみたい…。大丈夫かなあ。そして現場に到着。間もなくすると、東の空が赤く染まってきました。生まれたての朝日が岩山を、川を明るく照らしていきます。キラキラ輝く水面。見たかった朝のタムコック。まさに神様の贈り物。お母さんの言ったとおり、最高の景色でした!