「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#299 地球最大の生命体 セコイア(アメリカ) 2016/3/25 O.A.

旅の起点 ロサンゼルス

旅の起点は、カリフォルニア州の州都、ロサンゼルス。まずは、言わずと知れた映画の中心地・ハリウッド地区を散策します。その次に足を伸ばして訪れたのは、オルベラ街というメキシコ人街。聞けば、18世紀後半にメキシコから移り住んだ人々によって、この地区に町が築かれたのだとか。“ロサンゼルス発祥の地”として、観光客などに親しまれています。そこで出会った地元の方に案内されてやってきたのは、町が一望できる高台。多彩な顔を持つ大都会・ロサンゼルスの町が、夕日に照らされるひと時を楽しみます。翌日。レンタカーを借り、いよいよ、セコイア国立公園に向けて出発です。車窓に広がるのは、気持ち良く晴れ渡った青空と、カリフォルニアの乾燥した大地。そんな風景を堪能しながら、真っ直ぐ伸びるハイウェイをひた走ります。

世界最大の生命体 シャーマン将軍の木

途中、公園への玄関口の町・バイセリアを経由。そして、いよいよ、公園が位置するシエラネバダ山脈の懐へ。ロサンゼルスから走ること約4時間。ようやく、セコイア国立公園に到着です。そこからはガイドさんの案内で、セコイアの巨木が林立する園内を散策。この地域は、冬の積雪量が約10メートルを超えるのだとか。地中に蓄えられた大量の雪解け水、そして燦々と降り注ぐ太陽の光。豊かな自然の恵みが、巨大な木々を育んでいったのだと言います。さらに、火に強い成分を含むセコイアの木は、幾多の山火事を生き抜き、その命を絶やすことがなかったのだそうです。そして、ついに、地球上で最も大きな木、シャーマン将軍の木の根元へ。太い根から真っ直ぐに伸びる幹。巨木の森の中でも、圧倒的な存在感を示しています。直径11メートル、高さ83メートル以上。地球上のあらゆる生命体の中で、シャーマン将軍の木の幹は、世界最大の体積を誇るといわれています。2000年以上の時をかけて育まれた命。その脅威の生命力に、ただただ圧倒されました。

セコイアの森に沈む夕日

旅の最後にやってきたのは、モロロックと呼ばれる岩山。公園内にあるその岩山の頂上からは、広大なセコイアの森を一望することができます。見渡す限りに広がる巨木の森の風景は、訪れる人々をとても穏やかな気持ちにさせてくれます。夕刻の太陽に照らされた森は、ほんのりと赤く色づき始め、柔らかな光を放つ太陽は、幾重にも連なる山々の稜線をくっきりと描いてゆきます。カリフォルニアの太陽とセコイアの森が織りなす、圧巻の風景です。