「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#260 虹色の花絨毯ザイプ(オランダ) 2015/6/12 O.A.

今回の絶景の舞台は、世界一のチューリップ王国・オランダ。短い花の季節を彩るチューリップの絶景を求め、旅は水の都・アムステルダムから始まります。町中の花屋に薦められ、まずはヨーロッパ最大級のフラワーパークだという、キューケンホフ公園へ。一歩踏み入れば、そこは美しい花の世界。赤色や黄色だけでなく、あまり見慣れない紫色のものや変わった模様のものまで、様々なチューリップが出迎えてくれました。公園のすぐ傍を流れる水路沿いには、チューリップの球根の栽培を行っている畑が広がっていました。そんな水路を、小舟に乗って水上散歩。土壌整備の為、土がむき出しになっている畑も多く、辺り一面のチューリップの風景を眺めることはできませんでしたが、青空の下、とても気持ちの良いクルーズでした。

オランダの北部には、国内随一のチューリップの栽培地があると聞き、バスと電車を乗り継いで、ザイプという干拓地へ。この時期は一年で最も天気が変わりやすいらしく、ザイプに到着したその日はあいにくの曇り空。しかし翌日は太陽が顔を出し、青空の下で美しく咲き誇るチューリップ畑に出会いました。見渡す限り一面のチューリップ。そして、その奥には水車が。まさにオランダの原風景です。周辺を散策していると、白とピンクが混合した変わった色のチューリップ畑を見つけました。そこで作業をしていたのは、農家の男性。聞けば、彼は一輪のチューリップを偶然見つけ、そこからその球根を20年以上かけて増やしていき、これほどまでに広大な畑になったのだとか。花を育てる人の苦労を垣間見ることができました。

旅の最後には、セスナに乗って、ザイプの空を空中散歩。空から眺めるチューリップ畑は、カラフルなモザイク模様のように見えます。その鮮やかさは、まるで虹色の絨毯のよう。そもそも、ザイプの畑ではチューリップの球根を育てている為、花はすぐに刈り取られてしまうのだそうです。チューリップが一番美しく咲き誇るのは、ほんのわずかな時間だけ。大地に架かった大きな虹。一輪一輪の小さな花が紡いだ虹色のカーペットは、まさに絶景でした。