「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#228 プロヴァンスの花絨毯(フランス) 2014/10/10 O.A.

紺碧の“天使の湾”

今回の舞台はフランス。初夏を迎えた南仏の絶景を巡ります。旅の起点は、コート・ダジュール最大の都市、ニース。地中海に面したこの町は、世界有数の保養地としても知られています。美しい弧を描くように、どこまでも続く白い石浜。“天使の湾”と呼ばれるニースの海の上空を、パラセーリングで空中散歩してみることに。空から見下ろす紺碧の海。燦々と降り注ぐ太陽の光が、その青をより一層引き立てます。突き抜けるような青空に抱かれ、そして眩いほどに煌めく水面を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごしました。

深緑の大渓谷・ヴェルドン

ヨーロッパ屈指の大渓谷があると聞き、ニースからバスに乗って内陸部へと進んでいきます。やってきたのは、ヴェルドン渓谷の玄関口の町・カステラーヌ。そこからは、地元のガイドさんに案内してもらうことにしました。まずは、ヴェルドン川のほとりへと下りていってみることに。水しぶきを立てながら、豪快に流れる川。空を仰げば、岩壁が雄々しくそびえ立っていて、この谷の深さを感じることができます。そして、ヴェルドン渓谷が一望できるスポットへ。地肌が剥き出しになった断崖、そして緑をまとった山々が連なる壮観な風景。聞けば、この渓谷は遥か昔、約2億年前に形成されたんだとか。自然が織りなす圧巻のパノラマに、地球の時を思いました。

紫色の花絨毯

南フランスで、夏の初めの短い期間だけしか見られないという、ラベンダー畑を求め、進路はさらに西へ。気持ちよく晴れ渡った青空の下、広大な敷地にラベンダーが美しく咲き誇っています。どこまでも続く一面紫色の畑は、まるで一枚の大きな絨毯のよう。農家の人々の愛情と、その畑に棲む生物の営み、そして南仏の穏やかな気候によって育まれた絶景です。そして夕刻。斜陽に照らされ、赤紫色に移ろいゆくラベンダー。その花穂は燃え上がるように染まり、やさしい風にゆらゆらと揺れています。日の光によって全く違った表情を見せる不思議な風景。そんな魔法の絨毯に魅せられ、旅を締めくくりました。