「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#194 夕映えのヴィコス大渓谷(ギリシャ) 2014/1/31 O.A.

首都 アテネ

古代の建物が立ち並ぶ、首都アテネ。街は相変わらず観光客で賑わっています。人々をかき分けながら通りを歩いていると、素敵な手織りもので作った壁掛けの店を見つけました。モチーフはギリシャの島。ギリシャには2000以上の島があるとか。店主は島の風景を織物で作っていました。お薦めの島を聞いてみると、「ザキントス島」がいいとのこと。地中海に浮かぶ島で、気さくな人たちが多いそうです。まずはザキントス島を目的にします。街歩きを続けると、階段にぶつかりました。上にはケーブルカーがあり、展望台まで行けると教えられました。早速、行ってみます。アテネが一望できる展望台ということもあって、観光客で賑わっています。そして、夕暮れ。淡い太陽が白いアテネの街を赤く染めていきます。パルテノン神殿も夕日に染められ、幻想的な雰囲気です。これから始まるギリシャの素敵な旅を予感させる絶景でした。

ザキントス島

アテネからバスで3時間、西へ向かいます。キリニという街でフェリーに乗り換えてザキントス島を目指します。キリニから島まではわずか1時間で到着。青い海と青空が印象的な島です。港の漁師さんに島のお薦めの場所を聞いてみると、「ナバギオ」というビーチがいいとのこと。期待を込めて目指すことにしました。ビーチへは船で行かなければなりません。ガイドさんに案内を頼むと、この日は波が高く船は出せないと言われてしまい、この日は諦めることにしました。 翌日、再びガイドさんに案内を頼むと、「地元の人しかしらない絶景ポイント」に連れていってもらえることに。ビーチから離れて山間に向かいます。着いたところは、眼下にナバギオビーチが一望できる場所。地中海の真っ青な海から続く水平線と白い断崖に囲まれたナバギオのビーチ。決して観光客は足を踏み入れない絶景ポイント。 ギリシャの海で出会った、私だけの絶景に巡りあいました。

ザゴリアからヴィコス渓谷へ

ザキントス島を離れ本土へ戻ります。次に目指すのはザゴリアという地域。港があるキリニから車で4時間、山間部を目指します。ギリシャといえば海が印象的ですが、北西部の山間地域にも素晴らしい風景があるそうです。ザゴリアの地域の村は家も道もすべて石造り。雨が多いこの地域では、石が暮らしに欠かせないそうです。 石造りの家は「夏は涼しく、冬は暖かい」道は雨でも滑らないとか。その石造りのホテルに泊まることにしました。1633年に建てられた家を改装したホテル。部屋は外観と打って変わってカラフル。雨で外がグレーの世界なので、室内は明るい色を使うのだそうです。気分を明るくする工夫です。 宿のご主人からお薦めの場所を教えてもらいました。ヴィコス渓谷。切り立った崖が幾重にも重なり、パノラマが絶景だそうです。 ガイドさんに案内を頼み、ヴィコス渓谷へ。渓谷の崖には階段が張り巡らされていました。道路が整備されていない時代、村と村をつなぐ唯一の道でした。そんな歴史あるヴィコス渓谷。ガイドさんが一番気に入っている時間が夕暮れ時。太陽が傾くと白と黒のコントラストに渓谷の表情を変化させます。そして、日があたる岩肌は赤く染まっていきます。 何万年もかけて地球がつくり出した自然の造形と、そこに暮らす人々。雄大な渓谷は優しく人々を包み込みながら、ギリシャの自然の豊かさを伝えてくれました。