「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#140 白銀の名峰 アルプス(スイス) 2013/1/11 O.A.

首都ベルン

今回は、アルプスの白き絶景を求め、雪に覆われたスイス・ベルン州を巡ります。 旅の起点は、首都ベルン。この町は、アルプスの絶景を楽しめる一大観光地です。 グルテン山からベルンの町並みが一望できると聞き、路面電車とケーブルカーを乗り継いで山に登ることにしました。 途中偶然にもグルテン山に向かう地元の若者に出会い、一緒に頂上を目指します。 山頂の展望台からは、眼下に赤レンガの屋根が並ぶ異国情緒たっぷりの町並みが広がっていました。 天気が良ければ、ここからアイガー、メンヒ、ユングフラウというスイスを代表する三名山が見えるそうですが…あいにくこの日は曇り空。 その山容を望むことは叶いませんでした。 でも、地元の人から、三つの名山を間近で見ることができるユングフラウヨッホという駅があることを教えてもらいました。

影の村ラウターブルンネン

翌日、船と列車を乗り継いで、ユングフラウヨッホを目指すことになりました。 まずは、船に乗って、アルプス観光の拠点の街インターラーケンへ。 そして、ここから登山鉄道に乗り換えます。山道を12キロほど登ったラウターブルンネンで乗り換え。 駅の近くを散歩していると、羊飼いの男性に出会いました。 実はこの村、周囲が高い山々に囲まれているため、太陽が山に遮られて日照時間が極めて短いそうです。 そのため、僅かな時間だけ顔を出す太陽は、村人たちにとって、とても貴重な時間なのです。 午後になると、ようやく山の尾根から陽が昇る神々しい風景を眺めることができました。 緑豊かな牧草地帯を照らす太陽。 ほんの一時だけ、この村を輝かせる、特別な瞬間に立ち合うことができました。

三名山アイガー、メンヒ、ユングフラウ

影の村ラウターブルンネンを後に、ゆっくりと標高をあげていく登山列車。 三つの名山へ徐々に近づいていきます。標高2061メートル、ついに白銀の世界に到着しました。 列車の中で知り合ったツェラーさん親子の案内で、三つの名山の一つアイガーへ。 堂々とそびえたつ標高3970メートルのアイガーは、近くで見ると足がすくむほどの迫力があります。 さらにすぐ隣にはメンヒ、ユングフラウが雄大に構えています。ようやく三つの名山に会うことができました。 最後に、旅の終着駅、ユングフラウヨッホへ。そこは、ヨーロッパで最も標高の高い駅。 駅の中には、“氷の宮殿”と呼ばれる氷穴があり、氷河の中を歩く事ができます。 まるで氷の迷路を歩いているような幻想的な世界です。さらに駅を出ると、目の前にユングフラウの頂が立ちはだかっていました。 さらにその後方には、ヨーロッパ最長の氷河「アレッチ氷河」の絶景が彼方まで続いていました。 幾つもの絶景を秘めたスイスアルプスの懐の深さに圧倒された旅でした。