新・地球絶景紀行
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#2 スペイン アルハンブラの起源
2019年10月23日放送

新大陸貿易で栄えた都市:セビリア
旅のスタートはアンダルシア自治州の州都セビリア。この街は16世紀の大航海時代、新大陸貿易の窓口となり莫大な利益を得て繁栄しました。その名残を残す荘厳なカテドラルは黄金の祭壇やコロンブスの墓など見ごたえ抜群。もう1つ外せない場所がセビリアにはあります。1929年に開かれたイベロ・アメリカ博覧会の会場となったスペイン広場。タイル装飾の美しさと荘厳な建物はどこを撮っても絵になります。今回は普段見ることのできない建物内部をスペイン中央政府職員のマリベルさんに案内してもらいました。歴史建造物の中はなんとオフィス。外の喧騒からは離れ、やわらかな光の降り注ぐオフィスで働く姿に思わずため息が出ます。
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イスラム文化を受け継ぐ職人たち
今回は2人の職人を訪ねました。セビリアでは陶器職人、グラナダでは寄木細工職人。どちらもかつてイベリア半島を支配したイスラム教徒がもたらした文化を元に、その後のキリスト教徒の国土回復を経て2つの文化が融合した伝統工芸です。共通するのは偶像崇拝を禁じるイスラム教徒が作りあげた美しい幾何学模様に端を発しているということ。年月を経てキリスト教文化の影響が濃くなると、より具体的な絵柄に変化をしたり、独自の模様を生み出されるなど新たな伝統へと昇華していきました。職人魂を込めて作り上げる品々はお土産物や街角に展示されたり、家屋の調度品になったりと人々に愛されていきます。
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イスラム芸術の最高傑作:アルハンブラ宮殿
旅の最後はシエラ・ネバダ山脈の山麓に位置するグラナダ。およそ800年間続いたイスラム教徒のイベリア半島支配がこの地で終焉しました。最後の砦となったこの街にはイスラム教文化の名残が色濃く残ります。その一番のシンボルが「アルハンブラ宮殿」です。イスラム芸術の最高傑作といわれ、目がくらむような幾何学模様の装飾は神秘的な美しさです。そして夕方。観光客の多くがある場所に向けて歩いていきます。そこは展望台。夕焼けに赤く染まるアルハンブラ宮殿を見るため多くの観光客が集まっています。展望台ではギターが奏でられ、その音色に合わせて踊り、夕暮れの刹那をみんなで楽しみます。時代に翻弄されながらも何百年もの間、色あせず、スペインに彩を添えるイスラム芸術「アルハンブラ宮殿」。異文化が融合した世界を感じる中で、時を越えて愛される理由が少しわかった気がしました。
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