THEナンバー2

毎週月曜22時オンエア

綺羅星の如く、日本史を彩る名将たち。 私たちがよく知る歴史の表舞台、 その陰には常に「ナンバー2」の存在がありました。いわばそれはもうひとつの「歴史物語」。

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井伊直政

ゲスト:井沢元彦 / リポーター:J I N


THEナンバー2、今回は明智光秀。自分の主君でもあった織田信長を本能寺で倒した歴史上もっともミステリアスな人物です。その働きは凄まじく、軍事作戦の指揮から京都の奉行職、朝廷に対する交渉などあらゆる仕事をこなし、信長の家臣の中で一番早く一国一城を与えられました。わずか数年前まで、信長にとって光秀は最も必要としていた家臣にもかかわらず事件は起こったのです。信長に尽くし、最後はその信長を討った男、明智光秀。その胸に秘めた真実に迫ります。

遅咲きの出世だった光秀

明智光秀の出自は定かではありません。斉藤道三の息子、義龍によって一族を滅ぼされ、諸国を放浪しながら様々な知識を身につけたといわれています。流浪の末、朝倉に仕えたものの40歳近くまで閑職にあえいでいた光秀に、あるとき思わぬチャンスが転がり込みます。13代将軍、足利義輝が暗殺され、その弟義昭が朝倉家に助けを求めてきたのです。光秀は、義昭に「後ろ盾を織田信長に頼むべき」と進言します。光秀を仲介人にして信長と義昭の対面が実現、直後に京都上洛を果たす… 光秀こそが、信長全国デビューの仕掛け人だったのです。

二君に仕えた男の悲劇

足利義昭と織田信長の二人の主君に仕え、地位を築いた光秀。しかし、その二人の主君の間に対立が生まれます。選択を迫られた光秀は、最終的に信長を選ぶことになります。

足利家臣の職を辞していたのにもかかわらず、義昭からの誘いは続きます。しかし、天下の形勢は信長にあると悟った光秀は、逆に義昭に信長との和睦を説得するのです。理想を捨てて実利をとる。光秀の選択は、この時点では賢明なものだったのですが…

「討ち果たし候…」

信長の優秀な家臣として光秀は奔走します。しかし、光秀にはある不安が持ち上がっていました。それは、信長の容赦ないリストラです。古くから勤めていた家臣ですら、成果の上がりによっては切り捨てられていきました。老齢によるリストラは、光秀にとって現実的な問題でした。やがて、光秀の活躍の場は少なくなっていきます。丹波、滋賀の領地を取り上げられ、毛利攻めを命じられた光秀は、毛利領の中国地方には行かず本能寺へと向かいます。

「悪魔よ、お前の仕事は終わった」

フランケンシュタイン博士は自らが生み出した怪物を自分の手で葬り去りました。織田信長という怪物を天下に放ったのは他ならぬ光秀自身。光秀は信長を撃つのは自分しかいないと考えたのかもしれません。


信長のスーパーエリートだった光秀が
なぜ突然「敵は本能寺にあり!」となったのか?
あれこれ考えるだけで盛り上がりますね!!

個人的には 暴走する信長を止めるという放伐思想のほうが
光秀にはしっくりくる気がします。
当時60歳前後ということもありますし 
経歴から とてもバランス感覚の優れた人物だったと想像できるので。

でも!
「俺を甘く見るなよ!信長!やるときはやるんだ!」
私憤に駆られ キレたエリート光秀の姿も捨てがたい。

想像を駆り立てるのに十分な役者がそろっているだけに
今でも日本史の一番面白いシーンではないでしょうか。