#6 2017年12月18日(日)放送

“日本最大の海賊”の本拠地:芸予諸島~よみがえる村上海賊“Murakami KAIZOKU”の記憶~(愛媛県・広島県)

穏やかな海として知られる瀬戸内海ですが、船の舵が効かなくなるほどの潮流が生まれる場所があります。
激しい一面も持つこの海を中世の頃支配していたのは、舟の操作に長けていた村上海賊。彼らはなぜ瀬戸内海を掌握できたのでしょうか。
激しい潮流を味方につけ、冷静に潮を読む海の科学者であった一方、自然を敬う気持ちを様々な形で表した村上海賊の姿を、海城やまつりなど今に残るものを織り交ぜながら、生きた村上海賊の記憶をたどります。

木曽路はすべて山の中~山を守り 山に生きる~(長野県)

戦国時代が終わり新たな町づくりがすすめられると、城郭・社寺建築の木材需要の急増は全国的な森林伐採をもたらしました。森林資源が地域の経済を支えていた木曽谷も江戸時代初期に森林資源の枯渇という危機に陥ります。
所管する尾張藩は、禁伐を主体とする森林保護政策に乗り出し、木曽谷の人々は、新たな地場産業にくらしの活路を見出しました。
そして、江戸時代後期、木曽漆器などの特産品は、折しも街道整備がすすみ増大した御嶽登拝の人々などによって、宿場から木曽路を辿り全国に広められました。江戸時代、全国に木曽の名を高めた木曽檜や木曽馬、木曽漆器などの伝統工芸品は、今も木曽谷に息づく木曽の代名詞です。