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#46 「薄紅の花まばゆい神話の山 祖母山」(6月14日 放送)

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大分と宮崎の県境にそびえる標高1756mの祖母山。かつては九州最高峰と思われていて、江戸時代には、祖母山の名は富士山とともに、長崎の出島を通じてヨーロッパに知られていました。その名は神武天皇の祖母・豊玉姫を祀るから、という説など、「記紀」に綴られた神話の世界にゆかりのある山で、古くから人々に親しまれ信仰を集めていました。

ただし名前とは裏腹にその山容は険しく、岩峰が連なる男性的な山です。至る所に深い渓谷が刻まれ、それを豊かな原生林が包み込んでいます。

手つかずの自然が残り「秘境」という言葉があてはまる深い山に、今回、女優の西尾まりさんが挑みます。西尾さんは20代の頃には北アルプス縦走や、アルピニスト野口健さんのエベレスト登頂のサポートをするためベースキャンプに詰めるなどの登山経験を積んでいました。結婚・出産もありしばらく遠ざかっていた本格的な山登りで、若い頃とは違った目線で山の素晴らしさを堪能しました。

【 ロケ日: 5月16日~18日 】

見どころ
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祖母山の頂きを目指す登山道はいくつもありますが、今回は山の北側から美しい神原渓谷に沿った道を選びました。まぶしい新緑に包まれた渓谷に、ところどころ顔を出す滝。心地よい水音を聞きながら歩みを進めます。

標高が上がるに従ってその植生が変わる原生林。九州では数少ない「森林の垂直分布」を見ることができるのも、祖母山の魅力です。様々な種類の中で西尾さんが最も興味を持ったのはヒメシャラの木。樹皮がつるつるの茶褐色で、太い幹がユニークな形をしたヒメシャラは深い森の中で一際存在感を見せていました。

山頂に近づくにつれ、姿を現したのがアケボノツツジ。5月上旬から中旬を盛りとする薄紅色の花が、岩と緑の山肌にこの時期だけの絶景を生み出します。


取材後記
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祖母山は鮮やかな緑に囲まれた渓谷、絶壁や岩峰など見どころが多く変化に富んだ、登っていて楽しい山でした。日本百名山の中ではそれほど知名度は高くありませんが、とても素晴らしく美しい山だと感じました。

しかし、登山道は傾斜がきつく登りごたえのある厳しい山でもありました。天気に恵まれたこともあり、歩いているとものすごい量の汗が噴き出しました。そんな中、美しい花にカメラを向けていると、虫があたりを活発に飛び回りはじめます。レンズの前を横切る小さなハエたち…私がかいた大量の汗が彼らを呼び寄せ、撮影の邪魔をさせたのかもしれません。

これからの季節、ロケには虫よけスプレーが欠かせなくなりそうです。


今後の山の予定