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12月 スペイン/セビリア
  • 12月4日放送

    太陽と情熱の国スペイン。この国の魅力を象徴するのが「魂の踊りフラメンコ」。アンダルシア地方の都市セビリアは、フラメンコ発祥の地の一つとも言われています。

    また、歌劇「カルメン」の舞台としても知られるタバコ工場や、カテドラル(大聖堂)アルカサル(宮殿)などの世界遺産が残る、歴史と伝統が息づく街です。

    そして夜になると、タブラオと呼ばれるレストラン・バーで、フラメンコ・ショーを見ることができます。フラメンコは歌やギターに合わせて、踊り手が肉体の全てを使い喜びや憂いを表現する民族舞踊。

    「セビジャーナス」と呼ばれるフラメンコは、ここセビリアの名が付く優美で明朗な踊り。また、毎年セビリアの春祭りに踊られるフラメンコとしても有名です。陽気で親しみやすいメロディーと踊りは、世界中で愛されています。

    美しい街セビリアと、この街に息づくフラメンコをご紹介します。


  • 12月11日放送

    フラメンコが誕生したのは、15~16世紀のアンダルシア地方に、インド北部からロマ民族が流入したと言われ、独自の文化と芸術を創りました。

    その昔、セビリアのトリアナ地区は、ヨーロッパを移動する少数民族ロマの居住区でした。およそ550年前にスペインに入ったロマは、国の権力に抑制され、自由を奪われ貧しい生活を強いられていました。そんな時代の中、自分たちの心情を歌や踊りに表現し、民族舞踊へと発展させたのがフラメンコなのです。

    フラメンコは最初に歌から始まり、歌に音楽が付き、そして踊りが生まれました。胸がはりさけそうな響の深い歌が、特徴です。

    「ソレア」と言うフラメンコは、孤独という意味を持ち、フラメンコの母ともいわれゆっくりと大地を踏みしめるステップは、大地を守る母のように優しく、ずっしりと根を下ろすような力強さも感じられます。

    古い歴史に彩られた人々の魂の踊り、フラメンコをご紹介します。


  • 12月18日放送

    ここセビリアは、フラメンコを愛し・フラメンコの為に生き・フラメンコの為に働く女性がいます。彼女の名前はマカレーナさん・25歳。

    幼い頃から毎日厳しいレッスンを積み重ね、プロを目指し技に磨きを重ねています。家族も彼女が大きな舞台に立つ事を願い、皆で応援しています。

    そんなフラメンコが生活の一部として根付くセビリアには、フラメンコに関するお店がたくさんあります。その一つが衣裳店。特にバタ・デ・コーラと言う衣装は「アレグリアス」というフラメンコの定番衣装。

    「アレグリアス」とは歓びを意味し、軽快な踊りと女性らしさを引き立てる明るく魅力的なフラメンコです。感情の全てを全身で表現するフラメンコをご紹介します。


  • 12月25日放送

    フラメンコは歌と音楽と踊りが、三位一体となった芸術です。特にフラメンコギターは、激しくも悲しげな音色が感情を表現する楽器です。

    フラメンコギターの特徴は、低音が響き歯切れの良い音色が特徴で、魂の叫びが音となって伝わる楽器です。

    そして、フラメンコが世界に誇る真骨頂がサパテアード(足技)。踊り手自身が楽器の一部となってリズムを刻みます。

    パルマと呼ばれる手拍子と、激しく早いテンポのギターに合わせて踊られるのが「ブレリア」というフラメンコ。「ブレリア」には、誂いという意味があり、滑稽で遊びのある陽気な踊りです。また、「踊りの娘」ともいわれ、情熱的で迫力み満ちた、若さと勢いがあります。

    変わりゆく歴史と文化の中で、独自の発展を遂げた「フラメンコ」。魂から湧き上がる情熱の踊りは、これからも人々に感動を与え続けていきます。