『蒲団』 (明治40年)
田山花袋


あらゆる美化を否定し、
現実をただあるがままに
写し取る自然主義文学の代表作。

主人公は妻子ある中年作家。
彼は、突如現れた若く美しい
女弟子に師弟の愛情を超えた
恋心を抱き妄想と嫉妬に苦しむ。

この主人公のモデルは花袋自身と
言われており、体験を赤裸々に描いた
私小説として当時の文壇に
大きな衝撃を与えた。


●田山花袋 (1871〜1930没)
館林に生まれた田山花袋。本名・録弥。19歳の頃、上京し、尾崎紅葉に師事。英語を学びながら西欧文学に触れた花袋は新しい文学を試み、『蒲団』の発表により、日本の自然主義の確立者として、近代文学界に大きな足跡を残した。