「海」。それは地球の表面の７割を占める。悠久の歴史のなかで、人や食、文化などの「海の交流」は、街の発展の多くを担ってきた。もちろん日本も例外ではない。今、世界中に点在し名を馳せる港や街には、そうした人と海との文化や暮らしの名残が隠されている。 海洋冒険家・白石康次郎。ヨットで最年少単独無寄港世界一周の記録を打ち立てた、日本が誇る世界トップクラスのヨットマンである。これまで船で大海原を駆け巡り、世界を冒険してきた白石だが、レースで立ち寄る港は2～3ヶ所のみ。だからこそ、彼が今やってみたいこと。それは、海から見えるいろんな街にゆっくりと立ち寄ってみること。そして、その街に住む人々がどんな人たちで、どんな文化が根付いているのか知ることなのだ。──さぁ、海から世界を、そして素晴らしい地球を知る冒険の旅へ！ 今回の冒険旅の舞台は、世界のヨットマンが憧れる場所、アドリア海。 出発の地は、“アドリア海の真珠”といわれる世界遺産の街、クロアチアのドゥブロブニク。船で上陸した白石は、現地で旅のパートナー、2012年ミス・ユニバース日本代表の原綾子と合流。まず二人は地元のヨットクラブへ向かい、現地の海の男たちと交流。その後はしばし別行動を。白石は知り合った現地の方のお宅へ。原綾子は街の文化や料理を知るべく街を歩く。 ドゥブロブニクでの街めぐりを楽しんだあとは、白石が操舵する船に乗り込み、次なる目的地へ！アドリア海から眺める地球の絶景を満喫しながら、マルコ・ポーロが生まれたと言われる島“コルチュラ島”、「最果ての地」と呼ばれる“ラストヴォ島”へと旅は続く。 ■白石康次郎（しらいしこうじろう） 海洋冒険家。1967年東京に生まれ、鎌倉で育つ。現在46歳。少年時代に船で海を渡るという夢を抱き、三崎水産高在学中に単独世界一周ヨットレースで優勝した故・多田雄幸氏に弟子入り。レースをサポートしながら修行を積む。1993年、当時26歳でヨットによる単独無寄港無補給世界一周の史上最年少記録（当時）を樹立。その他数々のヨットレースやアベンチャーレースでも活躍した。 2006年、念願の単独世界一周ヨットレース「ファイブ・オーシャンズ」クラスⅠ（60フィート）に参戦し、歴史的快挙となる2位でゴール。更に2008年、フランスの双胴船「Gitana13」にクルーとして乗船し、サンフランシスコ～横浜間の世界最速横断記録を更新した。現在は、最も過酷な世界一周ヨットレース「ヴァンデ・グローヴ」への出場を目指している。 ヨットレーサーとしての活動以外にも、子ども達と海や森で自然を学習する体験プログラム「リビエラ海洋塾」の開催や、「小学生のための世界自然遺産プロジェクト」（ユネスコキッズ）のプロジェクトリーダーなど、子ども達に自然の尊さと「夢」の大切を伝える活動に積極的に参加している。 BS-TBS「日本の名峰・絶景探訪」では、海洋冒険家ならではの熱いスピリットで想像を絶する過酷な山々に果敢に挑戦している。 【初回放送】2014年4月27日